ライザップ、「宣伝費削減」はヤセ我慢なのか 利用者は5.6万人突破だが、先行きに不安も

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新規客に加えて、継続客の増加も業績を支えている

「ビフォー・アフター」で劇的に変わる肉体と「結果にコミットする」とのテレビCMで、一気に認知度を上げたパーソナルトレーニングジムのRIZAP(ライザップ)。運営会社であるRIZAPグループ(健康コーポレーションから7月に社名変更)の業績もまさにうなぎ登りだ。

「ライザップは広告宣伝をガンガンやって新規客を獲得し、2カ月後にその顧客が去ったらまた広告を投下するというビジネスモデルだった。それが今は継続客によって支えられている。広告宣伝費を使わずとも1000人の待ちが出ている状態だ」

瀬戸健社長(38)が9月6日の2016年4~6月期決算説明会でアピールしたのは、ライザップ事業の「変化」だった。

集客コスト実質ゼロの「上客」が増えた

瀬戸社長の語る「継続客」とは何か。ライザップの標準的なコースでは週2回、1回50分のトレーニングと食事指導を受けられるのは2カ月間だ。

それが今年4月から本格開始した「ライフサポートコース」を利用すれば、標準コースを終了した後も継続して、月に2回、1万9800円でトレーニングに通える。

標準コースの料金は2カ月で29万8000円。入会金5万円を合せると計34万8000円(税別)なので、それに比べると安く思える。だが、ライフサポートコースは1年以上にわたっての利用が契約の条件。そのため実際は最低約24万円が必要となる。一方、継続利用者は新規客と違って契約獲得にかかる広告コストが実質ゼロ。まさに"上客"なのだ。

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