
松山英樹選手が、日本オープン(10月13~16日、埼玉・狭山GC)にやってくる。米国PGAツアーを主戦場とし、いまやどの試合でも、ウイナーズサークル(優勝候補の一員)のメンバーとなって大活躍している松山選手が、実は、プロ転向後初めての日本オープン出場なのである。
出場を決めた松山選手は「日本のファンの皆様に少しでも成長した自分のプレーを見ていただきたいと思い、今年の日本オープン出場を決意しました。狭山GCは2012年に日本学生選手権で勝ったコースですので、思い出の地で久しぶりに皆様の前でプレーすることを心待ちにしています」と公式コメントを発表した。
松山選手の言う「少しでも成長した自分」という表現はかなり謙遜した言葉だと思う。確実に松山選手は、進化していると思う。肉体面では、体幹を太く靭やかに鍛え、筋力アップ、持続力アップ。普通なら、嫌になるほど厳しく、つらいトレーニングの成果だ。そしてショートゲーム。グリーンのスピードが極めて速い米ツアーに対応できる技量も身につけ、その精度の高さを押し上げた。もちろんゲームマネジメントやメンタル面も言うまでもない。これらは、想像を絶する努力と言っても過言ではない。
なぜなら、松山選手だけでなく、ライバルたちもどんどん進化し、さらには24歳の松山選手よりも若い選手たちも勢い良くはい上がってきている。米ツアーは、それだけ選手の層も厚いし、実力も拮抗しているからだ。
2016年4月のマスターズで優勝争いをし、惜しくも7位となって、思わず悔し涙を流したけれど、そのとき松山選手は「去年はすごいグリーンが軟らかくて遅いコンディションの中で5位でしたけど、今年は過酷で、グリーンも超高速の、しかも風が吹いてみんなが苦労するようなコンディションでここ(7位)にいられたというのはすごく自信になりましたね」と語っていたことが、進化を実感したものだろう。
大きく成長し、強くなった松山選手が今さらなる進化を求めて取り組んでいることがある。
そのひとつがドライバーショットだ。彼が長い間使用しているドライバーは、ダンロップ スリクソンのZR-30だ。ずっとこれを手放さなかった。ところが、自分の身体能力と技術が進化する中で、厳しい米ツアーの中でさらに上を目指すためにより自分に合ったドライバーを今追い求めている。
そして今、実戦にも投入しテストしているのが、9月10日に新発売されたNEW スリクソン Zドライバーのプロトタイプである。
松山選手は、何を求めているのか。
それはもちろん「飛距離を伸ばしたい」ということもある。シビアな米ツアーのコースセッティングでは、ティーショットで越せるか越せないかというギリギリのところにハザードをつくるケースが多い。そこに自信を持って越せるキャリーの飛距離である。
次に「構えやすさ」だ。アドレスしてスーッとフェースを気持ちよくターゲットに向けられ、そこに寸分の違和感も感じないことが、構えやすさである。そして最後は「操作性」だ。つまり、自分のスイングに対してイメージした球が打てるドライバーである。
実は、このドライバーの3大要素が整ったクラブこそ「やさしいクラブ」と言えるのかも知れない。
開発チームと松山選手の長い闘いが、始まった。
(左からZ565、Z765、Z765 リミテッドモデル)
プロトタイプをいくつか作っては、渡米して松山選手に試打をしてもらう。それは、ヘッドだけでなく、シャフトによっても大きく変わるので、延べのテスト本数は数えきれない。世界トップレベルのプレーヤーが追い求める理想のクラブを完成させることは想像以上に険しい道のりなのだ。
構えただけで駄目だしすることもある。もちろん、打球テストも当然繰り返す。それも、テストだからといって簡単にボールを打つわけではない。
面白いエピソードがある。これはテレビコマーシャルの動画撮影のときの話だ。
撮影チームからの注文は「マン振り(最大パワー)で打って下さい。その迫力ある映像が欲しいんです」という一言だった。その注文に、松山選手は、まずストレッチなどの肉体準備。さらに身体を慣らすために練習場でボールを打ち続ける。
感触を確かめるように、番手を変えながら繰り返し繰り返し打つ。いきなり最大パワーは出さないのだ。その様子は、あたかもアイドリングや繊細な調整を必要とするF1のエンジンやマシンのようで、撮影チームは彼の仕上がりをじっと待ったそうだ。
ツアープロは、自分に合わない、あるいは、打ったことがないクラブを使いたがらない。ましてや、すぐにフルスイングもしない。感覚が微妙に体、筋肉細胞、イメージに反応し、しかもその残像がどこかで残ってしまうことを恐れるからだ。
そのくらい繊細だからこそ、テストクラブにもしつこいほど、細かく、そしてミリ単位での注文をぶつけるのである。
そうしたツアープロからの 厳しい要求に応えるために生まれたのが、NEW スリクソン Zドライバーの革新的アイデアのひとつとなった「パワーウェーブソール」である。
「波動で飛ばせ」というキャッチが、まさに的確な表現だ。
わかりやすく説明すると、インパクトの瞬間フェース面からヘッド全体にそのエネルギーが伝達する。そのとき、もし効率よくソール全体をたわませることができれば、より大きなエネルギーをボールに伝えることができ、飛距離を伸ばすことができる。
「パワーウェーブソール」という波型ソールが、従来の構造では不可能であったソール全体を大きくたわませることを可能にし、その大きなたわみがフェース全域での飛距離アップを実現、特に飛距離が落ちやすい下打点でのヒットでも飛距離ロスを大幅に軽減してくれるのだ。ヘッド全体で加速力を、もうひと押しする。これが画期的な技術である。この効果は、ボールがむやみに吹け上がらないことや、低重心をしっかりと維持できることにも繋がっている。
実は、ゴルフというゲームは、完璧を求めるけれど、ミスのゲームでもある。ミスをどう防いでいくかというゲームなのだ。
ツアープロであってもそれは同じである。自分のスイングを磨き上げるためにはミスに対してのフィードバックは欲しいが、1打を争う厳しい戦いの中ではそのミスを限りなく少なくしてくれるドライバーを当然求めたいわけだ。
松山選手もそうだけれど、ここ数年のツアー選手たちを見ていると、ドライバーショットを放ったあと、フィニッシュして、ボールを目線で追わないで、すぐにティペグを拾いに行く。それは、ショットした瞬間に、自分で、どういう球筋でどこに飛んだかわかるからだ。イメージ通りのショット。
そして、ショットしたあとに、一瞬不安げな表情で飛球方向を見届けることもある。これがミスショットだ。
肝心なのは、このミスしたときの許容範囲である。深いラフに行ってしまうようなミスが、もしドライバー性能で、ファーストカットでとどまる、あるいはフェアウエイになんとか残るものであれば、クラブとの信頼関係が生まれて自信が持てるから、ミスが軽減されることもある。
さらにインパクトの打点。つまりスイートスポットを外したときの飛距離ロスも少なければ、少ないほうがありがたい。
とりわけ上級者やプロゴルファーになれば、スイートスポットを意識的に外して、やや下打点でインパクトしたい場面もある。それは、抑えて打つというケースに多い。ところが、そのとき、逆に吹け上がることがある。今回のNEW スリクソン Zドライバーでは、フェース下部の打点での飛距離性能アップに注目してもらいたい。
スイートスポットの左右の打点も含めてミスの許容範囲をしっかりと補ってくれているのだ。
今回のNEWスリクソンZドライバーは、Z565、Z765、Z765リミテッドモデルと3タイプある。
そのいずれもが、自分の技量に呼応した「やさしさ」を持ち合わせている。
それは日夜開発チームがツアープロ達の厳しい要求に向き合い、苦労の末に生み出した結果である。
よくプロゴルファーほど、やさしいクラブを使っていると言われる。それは、自分の技量に合ったクラブを探しだすことが上手だからだ。
このNEW スリクソン Zドライバーの3タイプが、まさにそれだろう。このやさしさには、ミスしたときの許容性が高いこと、つまりクラブが仕事をしてくれるという信頼関係が持てることだ。
そのキーポイントのひとつが、シャフトにもある。
ダンロップが、いや日本が自信を持って誇れる「Miyazaki」ブランドのシャフトである。
NEWスリクソン Zドライバーには、この「Miyazaki Kaula(カウラ)」シャフトが装着されている。
振り抜きがよく、さらに手元と先端の剛性を柔らかくすることで、手元部分では「しなり感」を生み、先端部分では「走り感」を生み出す。ヘッドが走ってくれる感覚がある。
また、航空宇宙用途に開発された東レT1100Gや世界初となる90t-40t高弾性ハイブリッドプリプレグなど高性能な先端素材を採用することでシャフトの高い挙動安定性を実現、思い切り振りぬいても弾道がバラつかない。
松山選手をはじめツアープロやアスリートゴルファーの求める性能を実現した、渾身のドライバーともいえるNEW スリクソン Zドライバー。これまでのスリクソンのDNAをそのまま引き継ぎ、さらに幅広い技量のゴルファーでも、飛距離、構えやすさ、操作性の素晴らしさを体感できるのが、今回のNEW スリクソン Zドライバーであろう。