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労働力不足はもはや国家的課題
一億総活躍社会へ向けて
PERSOLグループ、始動 テンプホールディングス

  • 制作:東洋経済企画広告制作チーム
80社以上のグループ会社を抱え、総合人材サービスを提供しているテンプグループが、この7月に大きな転換点を迎えた。グループ名を「PERSOL(パーソル)」に一新し、「人と組織の成長創造インフラへ」という壮大なビジョン実現のための第一歩を踏み出したのだ。巨大グループの目指す先とは――。

DODAもanも
テンプグループの一員

グループの歴史は1973年に、篠原欣子氏(現テンプホールディングス名誉会長)が、事務処理サービス請負会社・テンプスタッフを創業したことに始まる。まだ「人材派遣」という言葉も、労働者派遣法もなかった時代である。以来40余年、同社は、柔軟な働き方を望む人々とその力を生かしたい企業の双方の支持を得て着実に成長してきた。

加えて、ここ数年で見れば、M&A(合併・買収)によるサービス拡充に積極的に取り組んできたのも大きな特長だ。08年にはピープルスタッフ(現テンプスタッフ・中部営業本部)と経営統合し、共同持株会社テンプホールディングスを設立。13年には人材サービス大手のインテリジェンスホールディングスを買収した。

これらを含め、同社グループは現在、連結子会社82社(テンプホールディングス除く)、関連会社3社に広がり、従業員数(連結)は約3万8000人に達している(16年4月1日現在)。まさに日本を代表する総合人材サービスに育っている。

業績も好調だ。テンプホールディングスは増収増益を続け、この5年間で売り上げは2倍、EBITDAは3倍強にも及ぶ。16年3月期に続き、今期も連続で最高益更新を見込む。だが、テンプホールディングスの水田正道社長は解決する課題はまだあると言う。

「人材に対する需要が高まるとともに、M&Aのシナジー効果も出ています。ただ残念ながら、グループのブランドという観点で言えば、それぞれのサービスが個別に認知されているのが現状です」

「働く人の成長を支援し、輝く未来を目指したい」
代表取締役社長 CEO
水田正道

事務系の派遣サービスにおいては、テンプスタッフは圧倒的な認知度を誇るが、たとえば、グループ内の日本テクシード(11年に買収し、エンジニアセグメントの中核会社)を利用する企業にとっては、同じグループとは認知されていない。求職者側でも同様の現象が起きている。インテリジェンスがテンプグループであることを知っている消費者はそう多くはない。転職支援サービス「DODA」やアルバイト求人情報サービス「an」のユーザーのほとんどは、同じグループであることを意識せずにそれぞれのサービスを利用している。

「当社グループがさらに成長し、『人と組織の成長創造インフラへ』というグループビジョンを実現するためには、求職者や企業からの認知が非常に重要です。これまで数年かけて議論を重ねてきましたが、創業者の第一線からの退任という経営体制の大きな変化に加え、業績が好調な今こそ、新ブランド創出のタイミングだと判断しました」(水田社長)

PERSOLの力で
労働力不足の解消を

時間をかけた議論の末に創出した新たなブランド名は「PERSOL(パーソル)」という。

「同ブランド名は、『人』の成長を通じて(PERSON)、社会の課題を『解決』する(SOLUTION)という意味を表す造語です。人は仕事を通じて成長し、社会の課題を解決します。だからこそ、働く人の成長を支援し、輝く未来を目指したいという思いを込めました」と水田社長は説明する。

現在、雇用・労働にかかわる問題が、社会や経済の大きな課題になりつつある。中でも喫緊の課題と言えるのが、労働力不足の問題だ。少子高齢化にともなう労働力人口の減少がこのまま進むと、25年には約583万人の労働力が不足すると予測されている(インテリジェンスHITO総合研究所調べ)。

これは国全体の課題であり、政府は「一億総活躍社会」を掲げ、すべての国民が活躍できる社会を目指した取り組みも始めている。女性や高齢者の就労促進は、周知のとおりだ。そして、そこにこそパーソルが活躍する余地があるという。

「女性はライフステージに応じて働き方が変わります。派遣や社員、アルバイト・パート、在宅勤務など、それぞれの状況に合った働き方を提供する必要があります。また、高齢者の雇用にもわれわれは力を発揮できると考えています。『ゆりかごから墓場まで』ではないですが、一生を通し一つの企業が個々人をフォローするには限界があります。しかし、われわれが持っているグループトータルのプラットフォームを活用すれば、それが実現できるのです」(水田社長)

グループビジョンに掲げている「人と組織の成長創造インフラへ」はまさにこれらの社会の要請に応えるものでもあるのだ。

テクノロジーの進化が進む
今こそ「キャリア」が重要に

雇用や労働の課題解決に貢献しようとする企業は少なくない。だが、環境変化のスピードは年々増しており、それに対応するだけでも容易ではない。

グループ経営戦略本部
本部長
曽根誠人

たとえばAI(人工知能)やロボットによる労働代替化の動きがある。テンプホールディングスグループ経営戦略本部の曽根誠人本部長は「実際はすぐさま機械が人の仕事を奪うとは考えられません。自動化できず、人が介在する部分は必ず残ります。そのときに求められる働き手や、必要なキャリアアップ、キャリアチェンジはどのようなものなのか、一人ひとりに向き合い、その実現に向けて支援するのも私たちの役割だと考えています」と語る。

そのためには、パーソルグループの個々の企業が質の高いサービスを提供することはもちろんのこと、グループの複数の機能を横断しシナジーを発揮する、文字どおりの総合人材サービスが欠かせないだろう。

現在、パーソルグループでは、人材派遣、事務処理・コールセンター運営などの「派遣・BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)」、SIサービスや業務プロセスコンサルティングの「ITO(IT・アウトソーシング)」、設計開発・実験、ソフトウエア開発などの「エンジニアリング」、求人情報・転職サービスなどの「リクルーティング」といった4セグメント体制に加え、海外での人材活用やコンサルティング・リサーチ事業などを展開している。

「パーソルグループの事業をフル活用することにより、たとえば在宅勤務や短時間勤務の提案や定年退職後の活躍を支援することも可能です。また、派遣やアルバイトだけでなく、正社員についてもスキルや経験を可視化すること、働きたい人の成長支援や流動化ができると考えています」(曽根本部長)

目指すはアジア市場
名実ともにインフラへ

「パーソルグループの認知を進めるとともに、18年4月までにホールディングスを含めた主要会社もパーソルを活用した社名に変更予定です。議論しながら、丁寧にプロセスを進めていきたいと考えています」

次に水田社長が見据えているのは、海外市場だ。パーソルグループは02年から、世界40カ国以上でサービス展開を行う米大手人材サービス会社・Kelly Services, Inc.(ケリーサービス)と提携を開始し、10年には株式の持合い、12年には合弁会社も設立している。

16年4月には、合弁事業の対象範囲をそれまでの4つの国・地域からAPAC(アジア・パシフィック)全域の12の国・地域へ拡大すると発表した。名実ともにこの地域の人材サービス市場における主要プレーヤーに「パーソルグループ」が加わったことになる。

「これまで中国は、アジアの労働力輸出国となっていましたが、間もなく中国自身が労働力不足に陥ります。少なくとも、APAC地域の労働力の流動化については、パーソルグループが貢献したいと考えています」(水田社長)

そのためには、しっかりとした情報と機会を提供する機能が不可欠となる。

「APAC地域の人材サービスはまだ発展途上です。同地域においてパーソルグループはリーディングカンパニーを目指していきたい。もちろん、そのためには『パーソル』ブランドが信頼いただける存在になることが大切です。これまで同様、一人ひとりの求職者、一社一社の企業に対して真摯に誠実に対応し、その期待に応えられるようグループ一丸となって努力します」(水田社長)

これらの取り組みが実を結ぶ時、パーソルグループは社会から「インフラ」として認められることになるだろう。