普通の40代が密かにハマる今どき別荘事情

価格下落やリノベーションで身近に

そのひとつが「リノベーション別荘」という。「今、多くの別荘地はバブル期に購入したオーナーが高齢化、建物も古くなっています。子どもが相続しない場合、手放すことになりますが、その建物を購入してフルリノベして販売するのです」と唐品さん。都会ではすでに中古住宅のリノベーションがメジャーになっているが、リゾート分野では壊れた設備の修繕などのリフォームはあっても、建物全体の間取り変更や大幅なデザイン変更などのリノベーションの実績はほとんどない。

【画像1】和室のあった築35年の別荘は、リノベーション専門の「空間社」とのコラボにより、アイランドキッチンのある1LDKの別荘に。梁を見せた吹抜けの天井部分が開放的。価格は土地+建物で2550万円。築35年、建物面積52.13m2の中古別荘が間取りや外観もガラリと変え、新築別荘より安く販売されている(写真提供:富士急行)

その先陣をきったのが山中湖にある富士急山中湖畔別荘地だ。オーナーの売却依頼を受けた別荘をそのまま販売するのでなく、さらに長く使ってもらえるようにリノベーションして販売するというもの。その際、リノベーション後のセンスやテイストにこだわり東京の世田谷、目黒で実績のあるリノベーション会社・空間社とコラボしたのが特徴だ。築35年の中古別荘の間取り、水まわりの位置、インテリアテイストをガラリと変え、おしゃれに仕上がった別荘は、若い世代の心をつかむだけでなく、別荘地全体の資産価値を上げることにもつながっているという。

コンパクトな「小屋」を拠点にする新しい発想

また最近は「小屋」ブームでもある。2015年7月に、長野県茅野市で開催された「小屋フェス」(SuMiKa主催)には20棟の小屋が建てられ、都心から遠い立地にも関わらず1万人以上の来場者を集めた。「小屋のニーズは高いです。小屋フェスの後、無印良品が『MUJI HUT』を発表しましたが、こちらも集客が多く、コンパクトな規模で拠点として使いたいという人が増えていることを実感しました」と唐品さん。

【画像2】左:南房総市白浜町にある旧長尾小学校。こちらの校庭に無印良品の週末宿泊小屋が誕生する。右:「シラハマ校舎」全体計画図(写真提供:ウッド)

そして、「この秋には、千葉県房総半島の南端、白浜町で廃校になった小学校のグラウンドに無印良品が手掛ける小屋『MUJI HUT』の分譲地ができる予定。小屋の分譲は日本初です」(唐品さん)とのこと。廃校になった旧長尾小学校の敷地は3000坪あり、6棟構成の校舎が約1000坪を占め、残り約2000坪が校庭である。校舎はシェアオフィスやカフェにリノベーションされ、校庭に無印良品が手掛ける小屋を順次建設。最終的に23棟設置されるというのが「シラハマ校舎」の全体計画だ。

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