未来の自分に後悔したくないから、
今の自分の想いを大事にしたい。
立命館大学
自分の思うとおりにやるには
起業するしかない

1998年 理工学部卒業
Waqoo 代表取締役社長
世界史の教科書に載るようなことをしたい。そんなことを考えたのは、21歳のときのことだった。夢を追いかけているときは楽しい。だったら、到底達成できないくらい高い志を自分に課せば、死ぬ瞬間までワクワクしていられるのではないか、とも。
「社会を変えるようなインフラの仕事をしないと、世界史の教科書に載るのは難しい。ならばこれから社会のインフラになるだろうITの先端企業に行こうと考え、企業選びをしました」
学生だった頃のことを、Waqoo代表取締役社長の井上裕基さんは、そう振り返る。
実際、井上さんはITの先端企業、日本オラクルに入社した。その後、コンサルティング企業などに何度か転職したが、「世界史の教科書に…」という志に変わりはなかった。そしていつしか「自分でやりたいようにやるには起業するしかない」と思うようになっていった。
そうして2007年に立ち上げたコマースゲートはその名が示す通り、コマースビジネスが主力だった。
「IT×ヘルスケアで世の中を革新していくというのが事業のビジョンで、オリジナルの化粧品を中心に販売しています。ニッチな市場でITによるプロモーション力を発揮するのが当社の強み。商品を販売した後もお客様に満足していただけるサービスを提供して、継続的な購入につながるようにしています。そういう仕組みづくりも僕たちが得意とするところです」
まだ見ぬ自分に出会える
生き方がしたい
一方ではメディア事業にも力を入れている。今は美容健康情報を中心に発信するメディアだが、これからはライフスタイルとか育児などの情報を発信するメディアも複数立ち上げていく計画だ。コマースビジネスだけではないということで2015年10月、現在の「Waqoo」に社名を変更した。

「10年後、今の自分に見えているような自分になったら負けだと思います。今のまだ目線が低い自分が見ている10年後なんて、たかが知れています。自分も会社も、2次曲線的に上がっていく曲線を描いて成長していきたい。そうすれば10年後、今の自分が思いもよらぬ自分になっていることができるはず。まだ見ぬ自分に出会える生き方を僕は『ワクワク』と呼んでいるんです」
ワールドワイドに通用するビジネスにするというのもビジョンの一つ。今は中国向けに商品を輸出する計画も進めている。足元の業績は絶好調。まずは「IT×ヘルスケア」の分野で社会貢献し、会社を大きく躍進させていく事が当面の目標だ。
「60歳になるまでに、世界史の教科書に載るような事を成し遂げるための組織とインフラをつくりたいです。そこまでの今からの20年間が本当の勝負だと思っています」
10年後、井上さんはどんな自分に出会っているだろうか。 そして私たちは、どんな井上さんに出会えるのだろうか。想像するだけでワクワクしてきそうだ。