災害時「逃げ地図」の作り方を知っていますか

避難場所まで安全に、速やかに逃げる道

現地の住民と一緒につくってみたところ、理解度が格段に上がったという「逃げ地図」作成のワークショップ。小学生も一緒に参加した(画像提供:明治大学山本研究室)

2000年以降だけでも震度6以上の地震がほぼ毎年起こり、津波や土砂崩れ、建物の倒壊などによる2次的な災害も生じている。そんな状況で大切なのは、やはり一刻も早く安全に避難場所まで逃げること。子どもからお年寄りまで誰でもが無事に避難場所にたどりつけるよう工夫を重ね開発された「逃げ地図」が今、広まりつつある。「逃げ地図」の研究開発・普及をすすめてきた日建設計ボランティア部の羽鳥達也氏、明治大学教授の山本俊哉氏に話を伺った。

逃げ地図を一緒につくりあげて、リスクを共有する

当記事はSUUMOジャーナルの提供記事です

「逃げ地図」という言葉を聞いたことがあるだろうか? 正式名称は「避難地形時間地図」という。津波などのハザードマップや過去の自然災害の履歴をもとに、近隣にある高台などを避難目標地点として、そこまでの避難経路を示したものだ。避難経路は、避難目標地点までの所要時間が一目で分かるように、歩行時間3分(1分=43m)ごとに異なる色で塗り分けてある。最も近い区間は緑色、最も遠い21~24分の区間は黒だ。避難目標地点から離れるにつれ、暗く濃い色に設定されているので、直感的に危険度の移り変わりが分かる。

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陸前高田市長部地区の逃げ地図。地上のグレーで塗られた部分は東日本大震災の津波の浸水域。右端の走り書きのメモは、避難に有効そうな近道をつくった場合の費用。1mあたり4万円の工事費用で換算している(画像提供:日建設計

実はこの「逃げ地図」のいちばんの特徴は、避難場所までの距離や経路が分かりやすいこと……ではない。ある地域に住む老若男女の住民が一緒になって、地域のいくつかの拠点から避難目標地点までの安全な経路を意見を出し合って決め、つくり上げる点にある。

小学生、中学生などの子どもたちが加わるケースもある。話し合いながら、これまで知り得なかった危険個所の情報交換をはじめ、より安全な避難経路の検討ができる。

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