シングルマザーたちを苦しめる「自己責任論」

幸福度日本一、福井県でも悩みは多い

ひとり親を取り巻く環境は厳しい(写真は、フルードが開催したセミナー。ひとり親同士が悩みを打ち明けた)

子どもが1歳になる前に、夫婦の別居が始まった。所得に応じて、ひとり親に支給される児童扶養手当は該当せず、保育料も高額のまま。「これから子どもとどうやって……」。木村真佐枝さん(43)=福井県坂井市=は、先が見えなかった当時を振り返る。

公園で遊ぶときは、知り合いに会わないように車で遠くへ行った。保育園の送り迎えは時間をずらした。携帯電話で友達との連絡もやめた。どんどんふさぎ込んだ。

別居は3年ほど続き、2012年に離婚。近所の会社で事務のパートをしていたが、収入は限られた。正社員になれば土日出勤、夜10時までのシフト制に組み込まれる。結局、離婚直前に仕事を辞めた。

貧困は広がっている

厚生労働省によると、平均的な所得の半分を下回る世帯で暮らす子ども(18歳未満)の割合は12年時点で16・3%と過去最悪を更新したが、ひとり親家庭は54・6%と大きくはね上がる。

福井県の離婚件数は03年の1470件をピークに減少傾向にある。しかし児童扶養手当の受給者は、15年前の約1・8倍の5633人(14年度)に上り、貧困は広がっている可能性がある。

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