なぜ小屋?無印が「小さな家」に乗り出すワケ

車を買うかわりに小屋が欲しい層も

「現在、日本では820万戸の中古物件が余っていることが問題視されています。当社としても何とか改善できないかということで、『MUJI RENOVATION CLUB』という住宅のリノベーションを促進する事業をスタートさせました。そうした取り組みの中で、都会ではリノベーションをして賢く気持ちよく暮らし、余暇は都会から少し離れた郊外で、『キャンプ以上・別荘未満』の住まいに滞在してのんびりと過ごす、そんなライフスタイルの提案ができないかと思案していたんです。

その延長として去年持ち上がったのが、MUJI HUTの企画。小屋ならコストも抑えながら、多拠点での暮らしもかなうのではと考えました。また、会社として千葉県の鴨川に田んぼを借りていて、有志で田植えをしているのですが、現地に訪れたときに『お風呂がついているような、ちょっとした小屋があるといいよね』という会話が生まれたことも、小屋開発のきっかけになりましたね」

小屋で過ごす時間が生活に豊かさをもたらす

“車ではなくて小屋が欲しい”という若者層の新たなニーズ創出と、ライフスタイルの選択肢をつくっていきたいと語る矢野さん。将来的には、個人向けにも小屋の販売をスタートする予定とのこと。

「いまは仕事のモバイル化が進んでいるので、働き世代でも多拠点居住ができる環境に移り変わってきています。これまでリタイアメントライフという言葉でくくられていた田舎暮らしが、20代30代の若手中間層でも実現していくといいなと思っています。そんな暮らしをかなえるツールのひとつとして無印良品の小屋を選んでもらえたらいいなと。都会の喧騒から離れて、週末だけでもちょっとホッとするのに訪れる場所があれば、きっと生活が豊かになるはずだと思います」

自然に囲まれたなか、自分だけの住まい基地を持つことは多くの人にとってあこがれでもあります。家具や雑貨といったツールで、私たちの暮らしに新たな価値やデザインを吹き込み、支持されてきた無印良品が3つの小屋をどのようなプロダクトにしていくのか、今後の展開に期待が高まります。

(文:末吉 陽子<やじろべえ>、画像提供:無印良品)

SUUMOジャーナルの関連記事
知っておきたい小屋の注意点?建築確認は? 固定資産税は?
進むクルマ離れ……マンションの駐車場、空くとマズいのはなぜ?
“食洗機 今後も利用したい”は5割以下。その不満点とは?

 

ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 「若き老害」常見陽平が行く サラリーマン今さら解体新書
  • 競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
  • 育休世代 vs.専業主婦前提社会
  • 晩婚さんいらっしゃい!
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
-

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

ログインしてコメントを書く(400文字以内)
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
地盤沈下に抗う<br>国際金融都市・ロンドンの秘策

強気の姿勢を押し出すジョンソン氏が首相に就任し、「合意なきEU離脱」が現実に迫る金融街シティー。逆境下で推進するフィンテック、グリーンファイナンス、人民元ビジネスの戦略を現地ルポ。イングランド銀行副総裁のインタビューも。

  • 新刊
  • ランキング