のんびりムードから一歩踏み出そう
就活生の皆さん、『就職四季報』バーチャル業界研究フェアを訪れていただき、誠にありがとうございます。
皆さんの1つ先輩、16年卒生の内定状況を見ると、前年に比べて内々定を複数もらった人が増えていることが、複数の調査で明らかになっています。ゼミやサークルの先輩からそういったお話を聞いている人も多いのではないでしょうか。かつては消費税増税による景気への不安がささやかれたこともありましたが、企業の業績は全体的に好調で、採用意欲も高い水準を維持しています。その点は、皆さんにとっても追い風であると言えるでしょう。
ただ、だからといってのんびり構えているほどの余裕はありません。内々定をもらえる人は片手で足りないほどの会社からもらい、もらえない人はいつになってももらえない、「内定獲得の二極化」は拡がっています。
初めての経験だからこそしっかりと事前準備を
皆さんはすでに耳にタコができるほど聞いているかもしれませんが、ここ最近、就活時期の見直しにまつわる混乱が続いています。昨年、会社説明会など、企業の広報活動解禁が従来から3カ月遅れの3月に、選考解禁が4カ月遅れの8月にそれぞれ繰り下がりました。ただ、外資系やベンチャー企業、中堅・中小企業はこのルールを守る必要がなかったので、例年と変わらない時期に選考を始めました。こうした企業の足並みが揃わないことで、大手の選考が終わるまで就活を終わるに終われない学生が続出し、就活の長期化が大きな問題になったのです。「オワハラ」という不名誉な流行語まで出来てしまったことは、皆さんの記憶にも新しいはずです。
この反省を踏まえて、17年卒生の就活時期は、選考解禁が昨年から2カ月早い6月へ繰り上がることになりました。朝令暮改ではありますが、ひとまず長期化問題は是正されるだろうと言われています。ただし、皆さんはそのまま喜べるわけではありません。広報解禁から選考解禁までの期間が、その分5カ月から3カ月にギュッと圧縮されることになったのです。
また、6月からの面接開始は、表向きは遵守されるでしょうが、実際のところ、多くの企業では、最終的な顔合わせ程度になるのではと見込まれています。3月以降、面接ではないけれど、それとほぼ同等の位置づけで学生に会い、採用基準に見合った場合には「内々定の打診をしておく」というのです。
昨年、内定者の確保に苦心した企業が多かったことから、今年はその傾向がより強くなるだろうと言われています。実際のところ、無記名調査に「6月の選考解禁を遵守しない」と答える企業が多いのもそれを裏付けています。少なくとも「選考は3月から始まっている」可能性があることを意識しておくべきでしょう。
さて、ここまで読まれた皆さんは、広報解禁の3月からゆっくり就活をスタートするのでは遅いことにもうお気づきになったでしょうか。3月までに業界・企業研究のメドをつけ、志望企業群を絞っておくことがスタートダッシュを切るための鍵になってくるのです。
企業を知ることから就活がはじまる
それでもまだ「売り手市場だし、なんとかなるだろう」と考えている人は、最終的に「どこでもよいから内定がほしい」と焦るあまり、企業のことをよく調べずに選考を受け、安易に就職を決めてしまうということにもなりがちです。社会問題になっている「ブラック企業」は、従業員が辞めることを前提に大量採用しますので、簡単に内定をくれます。注意してください。焦りと準備不足は、「ブラック企業」の格好の餌食になるのです。
まだ業界・企業研究を始めていない段階では、「知名度があるので良い会社に違いない」あるいは、「知らない会社だから良い会社ではなさそうだ」とやや短絡的に考えてしまうふしがありますが、そうではありません。知名度は高くないけれども優良企業はたくさんあるのです。
皆さんにまずやってほしいのは、「自己分析」ではなく、「自分の手足を使って業界・企業情報を調べ、知っている企業を増やす」ことです。人は知っているものの中からしか、選ぶことはできないからです。
自分に合った企業はきっと見つかる
知っている企業が増えてきたら「比較する」ことを心がけてください。比べることで自分の興味が明確になってきます。「業界トップ」とか「年収が高い」といったことで大丈夫です。
自分の興味がもてるポイントが明確になれば、最初は名前を知らない企業でも、興味が出てきます。よく調べるとさらに親近感が湧き、志望企業になっていくことがあるのです。
『就職四季報』には誰もが知っている企業から、「隠れた優良企業」までたくさんの企業を掲載しています。さまざまなポイントから会社を知り、比べることができる業界・企業研究に最適の一冊です。こちらも是非ご活用ください。
イベント会場には、業界・企業研究を進めるための材料をたくさん用意しています。皆さんの就職活動が、この「バーチャル業界研究フェア」を通じて、より実りあるものになることを心から願っています。


