『タウンワーク』などパート、アルバイトの求人広告を手掛けるリクルートジョブズには時々、応募者が連絡をしているにもかかわらず「応募が来ない」といった問い合わせが寄せられるという。そうした場合を調べてみると、現場責任者の不在時に連絡を受けたアルバイトが、せっかくの応募を放置していた、多忙な店長が応募連絡を見落としていた、といったことが判明する。リクルートジョブズの平井夢宇氏が「応募から採用までのプロセスが現場任せになって、きちんと対応できていないケースは、想像以上に目立ちます。しかも、応募者は店の顧客とも重なるので、おざなりに扱うとアンチを生み出すことにつながりかねません」と言うように、事態は深刻だ。

リクオプで採用業務の手間を減らし、トータルでコスト削減

 だが、売り上げアップなどに追われている店長に「きちんとやるように」と言うだけでは問題は解決しない。そこでリクルートジョブズが提案するのが、パート・アルバイト採用支援システム、リクオプだ。平井氏は「パート、アルバイトの採用プロセス改善の効果は絶大です」と話す。

 第一のメリットは、応募者管理画面の一元化だ。現状では、媒体ごとにバラバラの管理画面をそれぞれ見なければならないが、リクオプは各媒体の応募情報を取り込んで1画面に集約。店長ら現場責任者は、確認の手間、見落としリスクを大幅に削減でき、面接スケジュールや各応募者の採用プロセス進捗状況管理も容易になる。トータルな採用コストの削減にもつながるだろう。

 また、リクオプには「応募者の採用率が高い媒体はどれか」など、媒体別の効果を比較、検証する機能がある。そこを起点に「質の高い人材の確保には、どの採用経路が有効か」といった課題分析への拡張も見えてくる。さらに、自社ドメインでの採用ホームページの作成支援機能も付いている。自社HPは、急な欠員や募集内容の変更も迅速かつ柔軟に対応できるのが長所だ。しかも、そのHPが検索上位に示されるようにSEO(サーチエンジン最適化)対策も講じているので、募集能力アップ、自社メディアとしての価値向上が図れるのも大きな魅力だ。

システムを使いこなすためのフォローも万全

 何よりも、リクオプの最大の強みは、システムを使ってアルバイト採用の問題点を摘出し、解決に導く、リクルートジョブズのコンサルテーション力だ。リクオプを担当する採用コンサルティング部にはコンサルを専門とする採用ソリューショングループが置かれ、システムを使いこなすための現場意識改革を含め、導入企業に伴走する。

 こうした話をすると「なぜ、求人広告収入を減らすような取り組みをするのか」といぶかられるかもしれない。だが「採用決定数ナンバーワン」という顧客価値を尊重し、長期視点で採用のあるべきかたちを追求するリクルートジョブズは、求人媒体と利益相反を起こしかねないリクオプの担当部を役員直轄にしている。平井氏は「今も確保が難しいパート、アルバイト採用は今後も経営上の大きなテーマになりえます。日本でもリクオプ導入企業の評価は非常に高い。5年、10年後にはリクオプは標準装備の時代を迎えるはずです」と手応えを語る。

リクルートジョブズ 平井夢宇氏