Dom Pérignon

ドン ペリニヨンP2がなぜ特別だと言われるのか 緻密に重ねられた “熟成”という名の到達点

シャンパーニュとは、ご存知のとおりスパークリングワインだが、スパークリングワインのすべてがシャンパーニュであるわけではない。つまり、スプマンテやクレマン、カバ、プロセッコなど数あるスパークリングワインの中でも、フランス・シャンパーニュ地方で醸造され、さまざまな条件を満たしたものだけがシャンパーニュ(シャンパン)と称される、いわゆる原産地呼称によるネーミングなのだ。

ドン ペリニヨンP2は、希望小売価格5万3000円(税別)と、非常にプレステージ性の高いシャンパーニュだが、その真の魅力はどこにあるのか――ドン ペリニヨンの価値をひもとく旅にでよう。

制作・東洋経済企画広告制作チーム
TEXT・Miyako Akiyama

地図

シャンパンとは何か

原産地であるシャンパーニュ地方はフランスの北東部にある。ドン ペリニヨンのブドウ畑と聞けばさも広大であるかのように思えるが、実はシャンパーニュ地方で収穫されるブドウはフランスの全ブドウ収量の2%に過ぎないという。決してワインづくりに最適とはいえない土地柄だが、日夜で寒暖の差が激しい気候、水はけがよく、保水性に長けた白亜土の土壌、そして3種のブドウ(シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ)などさまざまな条件がワインに豊かな個性と複雑性、そしてバランスのとれた洗練をもたらしているのだ。

ドン ペリニヨン オーヴィレール大修道院

シャンパーニュは偶然をきっかけに生まれた?

そしてドン ペリニヨンの歴史そのものがシャンパーニュの歴史でもある。つまり、シャンパーニュの祖はドン ペリニヨンだと言われているのだ。

さかのぼること17世紀のフランス。ワイン生産地の北限に位置するシャンパーニュ地方エペルネ村。オーヴィレール大修道院のベネディクト派の修道士だった、その名もドン・ピエール・ペリニヨン(ドンは仏語で僧の意)は、白ワインを作る過程で瓶内発酵が進んでしまい炭酸ガスが発生したアクシデントを改良しシャンパーニュへ昇華させるのだが、それは宮廷でまたたく間に人気となり、かの太陽王ルイ14世もドン ペリニヨンを好み繰り返し注文したという手紙がいまも遺る。献身的な情熱によって、新しい栽培技術の導入による葡萄品質の向上、異なる畑や異なる種類の葡萄をブレンディングする方法、黒葡萄から白いジュースを絞り出す圧搾方法など〈シャンパーニュ製法〉の礎を築き、革新的技術を生み出したのだ。

シャンパーニュの三大原則

  • フランス、シャンパーニュ地方原産のブドウを使い同地で造られること。
  • 使用できるブドウはシャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエの3種のみ。
  • 樽やタンクではなく瓶内二次発酵(シャンパーニュ製法)で泡が作られること。

※ドン ペリニヨンはピノ・ムニエは使われていない

瓶内発酵時に逃げ場の無い炭酸ガスがワインに溶け込むことで泡となる。他のスパークリングワインにはタンク内で二次発酵させるものや、あとで炭酸ガスを注入するものもあるが、瓶内二次発酵の過程を経たものだけが、シャンパーニュということだ。

シャンパーニュの製法

収穫されたブドウから生まれた白ワインは、最高峰のシャンパーニュへ昇華する工程をいくつも重ねる。熟成への長い時の旅を始めるのである。

収穫
9月~10月、手摘みによりブドウを収穫
一次発酵
白ワインと同様、果実を絞った果汁を、ブドウの品種や畑のブロックごとに樽やタンクで発酵させる。果汁の糖がアルコールへと転換される。
アッサンブラージュ
前段階で得た、ブドウ品種、畑、収穫年(ヴィンテージ)ごとの原酒をブレンド。ここで単一年のブドウのみを使用したワインはヴィンテージとして収穫年をボトルに記載し、複数年の原酒をブレンドしたワインはノン・ヴィンテージと称される。ドン ペリニヨンはブドウの出来が良い年しか作らないためすべてがヴィンテージ・シャンパンとなる。
瓶内二次発酵
ブレンドしたワインに少量の酵母と糖を加え、瓶詰めする。瓶の中で二次発酵が起き、炭酸ガスが静かにワインに溶け込んでいく。発酵を終えた酵母は澱となり、そのままワインと共に熟成される。
熟成
瓶をカーヴで寝かせることにより、澱は旨味となってワインに深みをあたえる。ノン・ヴィンテージで最低15ヶ月、ヴィンテージで3年の熟成期間が義務づけられているが、ドン ペリニヨンの場合、8年を最初の熟成期間にあてている。
デゴルジュマン
瓶を静かにゆっくりと逆さにし、瓶口に集まった澱を瓶口ごと冷凍し、取り除く=澱ヌキ。
ドサージュ
デゴルジュマンすることで不足した分量、アルコールへ分解されてしまった糖分を補うため、リキュール(同じシャンパンの古酒に糖を加えたもの)を加える。

美しく変貌し続けるドン ペリニヨンの魔術

ドン ペリニヨン P2の「P2」とは、第二回目の熟成のピーク(プレニチュード/ Plénitude)の意。そもそもドン ペリニヨンは一つのヴィンテージのライフサイクルにおいて、三回に渡るプレニチュードを迎える。第一のプレニチュードは、暗いセラーの中で、少なくとも8年の熟成期間を経て、ドン ペリニヨン ブランまたはドン ペリニヨン ロゼとしてリリースされる。第二のプレニチュード(P2)は、デゴルジュマン(澱ヌキ)まで更に8年、つまり計16年以上の期間を要し、第三のプレニチュード(P3)のタイミングはさらに先にあるのだという。デコルジュマンまでは瓶内の澱が旨味へとかわり、シャンパーニュをより複雑な味わいへと「熟成」(能動的な進化)させるが、いったんデゴルジュマンされたシャンパーニュは瓶内で「エイジング」(受動的な進化)を始め、さらなる変貌をとげる。この「熟成」と「エイジング」という時間をゆったりと湛えたドン ペリニヨンはつねに進化し続ける奇跡のシャンパーニュなのだ。

グラフ枠線 グラフ本線 Plénitude1 Plénitude2 Plénitude3

ひとつのプレニチュードごとに、ドン ペリニヨンの独自性は磨かれ、ブランドの信念である
“パワー・オブ・クリエーション(創造する力)”によって、完璧なかたちへ近づいてゆく。

ドン ペリニヨン P2 ボトル

ドン ペリニヨン250年の歴史を今につなぐ伝道師

現在、ドン ペリニヨンのシャンパーニュ造りを指揮するのはリシャール・ジェフロワ氏。醸造最高責任者として、シャルドネ、ピノ・ノワールそれぞれのアッサンブラージュ(ブレンドされたワイン)のまったく異なる個性を完璧なバランスへと昇華させ、またいつヴィンテージを発表させるか、すべての決定権は彼が一手に握っている。

「ドン ペリニヨンの全精神は、技術的なことよりむしろその哲学にあります。それは『凝縮感』の哲学です。凝縮感とは、高度な精密さ、繊細さであり、言わば痕跡を残すもの、つまり記憶です。意味のあるワイン(シャンパーニュ)というのは、記憶以外にないと思うのです」

リシャール・ジェフロワ
Richard Geoffroy

リシャール・ジェフロワ

ドン ペリニヨン醸造最高責任者。1954年、仏シャンパーニュ地方ヴェルチュの醸造家の家系に生まれる。医学博士を取得後、ランスの国立醸造学校へ入学。90年、ドン ペリニヨンの醸造最高責任者に就任。

ドン ペリニヨン P2 – 1998
Dom Pérignon

ドン ペリニヨン P2 – 1998

ギフトボックス入り、750ml、¥54,000

16年もの熟成期間を経て第二のプレニチュードを迎えたドン ペリニヨンP2-1998。この段階まで達するとドン ペリニヨンが持てるポテンシャルの全容があらわになり、味わいの奥行き・広がりが余すところなく表現される。間違いなく、現代のシャンパーニュのエネルギーが最高潮に達した逸品。

そのP2を味わえる今夏話題のスポット PLENITUDE DEUXIEME P2 DEEPER AND BEYOND 〈THE HIRAMATSU HOTELS & RESORTS ATAMI〉

このドン ペリニヨンP2を体験できるエクスクルーシヴな宿泊プランを発表しているのが、昨年、熱海(静岡県)、仙石原(神奈川県)、賢島(三重県)にオープンした「ザ・ひらまつ ホテルズ&リゾーツ」だ。それぞれ特別な1室に限定し、ドン ペリニヨン P2を1本と、その至極の味わいをさらに引き出すアミューズ3種をセットしたスペシャルパッケージを展開している。

「ドン ペリニヨンには少し灰色がかった、黒ずんだような特徴があります。ミネラルのような、スモークのような、ピート、ヨードなど。熟成すればするほど、香りは灰色がかかり黒ずむのです。それは海そのものの香りです。そしてそのドン ペリニヨンの香りは、ある意味とても日本的とも言えるのです。日本はつねに私のインスピレーションの源です」

醸造最高責任者であるジェフロワ氏が語るように、日本の繊細かつ雄大な自然に抱かれながら、心地よい空間で味わうドン ペリニヨンP2はまさにリュクスの極み。今夏最大の心踊る体験へ出かけてはいかがだろう。

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