外出先のスマホが無料の内線電話に変身!

個人所有のスマホを業務に使いたい

 この数年で一般消費者に広く普及したスマートフォン(スマホ)。従来型の携帯電話とは違い、いわば電話機能を備えた携帯型コンピュータとも言うべき道具である。したがって、スマホを業務に利用すれば、仕事を効率化できるのは間違いない。だが、会社で一括導入するには多額のコストがかかる。スマホの導入にコストはかけられないが、便利ならば社員に使わせたい。そんな企業は、「BYOD(Bring Your Own Device)」という方法を取り入れている。BYODとは、個人所有のスマホ(あるいはタブレットやノートパソコンなどのモバイル端末)を会社に持ち込み、それを業務に利用するという利用形態を指す。

 BYODにすれば、会社がスマホを購入する必要はなく、コストをかけずにスマホを業務で利用できる。しかし、大多数の企業はBYODをまだ検討中の段階だ。例えば、会社の機密情報が記録されたスマホを紛失したら、情報漏えいのおそれがある。利用料金にしても、仕事と私用で切り分けるのは面倒だ。こうしたリスクや課題がBYODにはある。

 とはいえ、BYODを諦めるというのは早計だ。むしろ、BYODを実施すべきものがある。それは社内で内線電話や外線電話として使用している、ビジネスニーズに特化した多彩な機能を持つビジネスフォンだ。ビジネスフォンとは、社内に設置した電話構内交換機「PBX(Private Branch eXchange)」を介して、代表電話番号を特定の部署で着信したり、部署単位で電話番号を共有したり、社内の内線電話を利用したりできるものである。

クラウド型PBXで負担を最小限に

 多くの企業が社内にPBXを設置し、ビジネスフォンで内線電話等を使っている。最近は、電話専用の従来型PBXから、コンピュータと同じネットワークを利用してソフトウェア的に電話機能を実現する「IP-PBX」に置き換える企業も増えてきた。IP-PBXにすれば、設備の運用に必要なコストを削減し、拠点ごとに設置していたPBXを本社のIP-PBXに一元化できる。さらに通信事業者が提供する「FMC(Fixed Mobile Convergence)」というサービスを併用すれば、スマホや携帯電話を社内の内線電話として利用することも可能である。

 しかし、PBXからIP-PBXへ切り替えたり、FMCを利用したりすることは、コストがかかる。ネットワークと融合して利用するので、情報システム部門の運用負荷が増えることも考えられる。そうした負担を抑えようと、昨今登場しているのが「クラウド型PBX」と呼ばれるサービスだ。

 クラウド型PBXの“クラウド型”とは、ネットワーク上のサーバーにあるソフトウェアやデータにアクセスして利用すること。それらは従来、企業が自社で所有していたが、クラウド型ではインターネットを経由してサービスだけを利用する。そして事業者がネットワーク上に用意するPBXを利用するサービスがクラウド型PBXだ。

BYODを後押しするNTT Comのクラウド型PBX

 クラウド型PBXにすれば、PBXを購入する必要がなくなり、導入コストを大幅に削減できる。機能面は、社内に構築する場合とほとんど変わらない。ただし、クラウド型PBXでスマホをビジネスフォン代わりにするFMCサービスを利用する場合、事業者によっては、対応するスマホが限られることがある。こういう利用制限があると、BYODを実施することはできない。せっかくクラウド型PBXを利用してコストを抑えようというのに、BYODが実施できなければ、導入効果は半減してしまう。

 そこで、スマホのBYODを始めるのに相応しいクラウド型PBXが登場する。2014年3月末にサービス提供開始予定のNTTコミュニケーションズの「Arcstar Smart PBX(仮称)」だ。

 スマホを社内だけでなく、社外でも内線電話機として通話料無料で利用できるほか、どの携帯電話会社のスマホでも使える「キャリアフリー」、インターネット回線さえあれば使える「アクセスフリー」、スマホやパソコンからも使える「デバイスフリー」といった特長を持つ。まさに、これまでのクラウド型PBXとは一線を画すサービスだ。スマホのBYODの実現だけでなく、電話に関するトータルコストの削減に取り組む中堅・中小企業にとって、まさに画期的なサービスの登場である。サービスの詳細な解説は下記のバナーからダウンロードできるホワイトペーパー「スマホの内線電話化とコスト削減を実現する新サービスとは」をご参考いただきたい。

「Arcstar Smart PBX(仮称)」はこのような企業におすすめ