環境・CSR報告書はすでに企業の広報メディアの域を超えて一つのいきいきしたカラフルな情報空間を形成しつつある。そこでは規模の大小、業種なども関係なく多様な企業が多様なままに自らの社会的活動を発信し、ステークホルダーと価値観を分かち合う。そんな場になっている。ウェブメディアやSNSの活発化がそのような動きに拍車をかけているのも見逃せない。情報発信の仕方そのものがあたかも森や湿地などの生態系のように日本の企業活動の豊かさ、奥深さを表現しているようにも思える。
第2部では各社の「環境・CSR・サステナビリティ報告書」の紹介を通して、それぞれがどのような未来を描き、どのような種を今まいているのかを紹介したい。その一つひとつが明日の企業社会の「すでに起こった未来」になるのは間違いない。