「PDCA」より仕事を速く進める"逆転の思考" たったひとつのコツで大きな差がつく

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より短期間で確実に成果を得る方法とは?(写真:ワトソン / PIXTA)
昨今、ビジネスパーソンの間で「PDCA」による仕事の効率化に再び注目が集まっています。ところが、その手法に異を唱えるのが金川顕教氏(近著に『すごい効率化』がある)。
大学在学中に3大難関国家試験である公認会計士試験に合格、その後外資系企業の激務をこなし成果を出しながら、起業準備の時間も捻出してきた金川氏は、より効率的なやり方があるといいます。この記事ではその具体的な手法を紹介します。

「PDCA」で計画を立てるのはベストではない

業務の効率化を図る古典的な手法に、「PDCA」という考え方があります。最近はその大切さが再認識され、ベストセラーとなるビジネス書もいくつか出ているようですからご存じの方も多いかと思いますが、PDCAとは、Plan-Do-Check-Actの略。すなわち、計画→実行→評価・検証→改善を繰り返すことにより、各段階をレベルアップさせ、業務を効率化していくのです。

しかし、結論から述べるなら、新たに何かをしようというとき、普通にPDCAで計画を立てることから始めるべきでない、というのが私の考えです。理由は、まだやっていないことについて、有効な計画は立てられないからです。

計画を立てることから始めるのは危険だということを、私は公認会計士試験のときに痛感しました。大学に入るのもやっとだった私が、大学3年生までのたった2年間で公認会計士試験に合格するという目標を果たすには、悠長に計画を立てているわけにはいかなかったのです。

いったいどう勉強したら、試験に受かるのか? 普通に考えれば、テキストを読み、問題集をやってから、試験を受けるというP(計画)→D(実行)の順序です。しかし、試験で不合格となれば、C(評価・検証)してからA(改善)をして、初めからやり直しになってしまいます。これでは、大学在学中に公認会計士試験に合格するという目標を到達することはできません。

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