レゴランドは日本3大パークになれるのか "観光不毛の地"に2017年オープン

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起工式でレゴブロックをすくい上げるマーリン社のバーニーCEO(左)、河村市長と幼稚園児たち

梅雨入りしたかのような曇天が続いた4月の名古屋。だが、その日は早朝に雨がやみ、澄んだ青空が広がった。これまでの経緯と今後の展望を象徴するような空模様だった。

2017年、待望のテーマパーク「レゴランド」が名古屋に登場する。レゴランドは、世界中に愛好家を持つデンマークの玩具メーカー、レゴ社のブロックを使った子供向け屋外テーマパーク。その起工式が4月15日に開催されたのだ。

式典には、レゴランドの運営会社である英マーリン・エンターテイメンツのニック・バーニーCEOや、名古屋市の河村たかし市長が出席。バーニーCEOがレゴブロック2000個でできた「しゃちほこ」のモニュメントを河村市長に贈呈したほか、両氏と近隣の幼稚園児3名がショベルカーで運び込まれた大量のレゴブロックを土に見立ててスコップですくい上げ、成功を祈願した。

レゴランド構想は2011年にスタート

レゴランドは2~12歳の子供とその家族をターゲットにしたテーマパークだ。1968年、デンマークに1カ所目を開業後、しばらくは欧米での展開が続いたが、近年はアジアでの開園を模索していた。2012年にはマレーシアに6カ所目をオープンしており、アジアの次なるターゲットとして候補地を探していたのが日本だった。

その中で白羽の矢が立ったのが、名古屋駅から電車で20分ほどの場所にある金城ふ頭。2011年には、マーリン社から名古屋市に要望書が届けられた。金城ふ頭は長らく倉庫やモータープールなどに利用されてきたが、近年は名古屋市が「モノづくり文化交流拠点」として再開発を進めており、市内の観光施設と相乗効果が見込めるレジャー施設の誘致を考えていた。

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