100年人生に「定職・持ち家・引退」は不要だ! 「既成概念をぶっ壊す!?」緊急討論会

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「100年人生」について語り合った緊急討論会の様子をお届けします
2016年10月に発売を開始し、1カ月で11万部を突破した『ライフ・シフト』を題材にしたトークセッション「『LIFE SHIFT 人生革命』 既成概念をぶっ壊す!? これからの“100年時代”をどう生き、どう働くか 緊急討論会」が、ヤフー本社の「LODGE」で開催された。
トークセッションには、孫泰蔵氏(Mistletoe代表取締役社長兼CEO 連続起業家・実業家)、宮澤弦氏(ヤフー上級執行役員)、尾原和啓氏(シンクル事業長・執筆・IT批評家・Professional Connector)の三者が登壇。司会は、『週刊東洋経済』副編集長の杉本りうこが務めた。

オフィスレスの時代がいずれ来る

『ライフ・シフト』は11万部のベストセラーとなっている(書影をクリックするとアマゾンのページにジャンプします)

杉本 りうこ(以下、杉本):『週刊東洋経済』副編集長の杉本りうこと申します。『ライフ・シフト』では、今後「教育」「仕事」「引退」という単線的な3ステージが崩れて、多層的な人生になると言っています。なぜ3ステージが崩れるのか、簡単な自己紹介とともにお答えいただけますでしょうか。

孫 泰蔵(以下、孫):Mistletoe代表の孫泰蔵です。今日はよろしくお願いいたします。経済学で経路依存性(パス・ディペンデンシー)という言葉があるのですが、人間は一度慣れ親しんだ環境を変えたがらない傾向にあります。インターネットが普及して、本来ならどこでも仕事ができるのに、なんとなく東京から離れられず、未だに満員電車に揺られてつらい思いをしながら通勤している。分業も進みすぎて、自分の仕事がお客様に届いているかどうかもよくわからない。資本主義が煮詰まって自己疎外になっているから、こうした考え方がクローズアップされてきたのではないでしょうか。

尾原和啓(以下、尾原):僕が今日ここに呼ばれたのは、なんとなく『ライフ・シフト』的な生き方をしているからだと思うんです。現在はバリ島のウブドを拠点に、フリーで13職、33のプロジェクトを動かしています。完全にリモート体制に入ったのは1年半くらい前で、以前はGoogle Japanのシニアマネジャーとして新規事業に携わっていました。上司は海外にいて、いつもビデオ会議なので、日本にいなくても良いのではないかと。

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