世界のゴルフは摩訶不思議!?

 

漫画家/弘兼憲史


 海外のゴルフ場では、なぜか不思議なことがよく起こります。貸しクラブを利用すると、ドライバーなんかも異様なほどきっちり当たって、ものすごく飛ぶんですよね。気候のせいというのも多少あるのかもしれませんが、おそらく半分以上は“気のせい”でしょう。日本に帰って張り切って同じものを買っても、打ってみると全然ダメ。借り物ということで、力まずスムーズにスイングできてるだけなんじゃないかな。結局、それを自分のクラブにしてしまうと、また欲が出ていいショットが打てなくなってしまうんですね。

 

タイに行ったときは、キャディーさんが1組に6人もつきました。「そんなにいらんだろう!」って、思わずツッコミそうでしたよ(笑)。たぶん、人数分のキャディー費を請求してるんでしょうね。もっとも日本でやるより安いので、誰も文句は言わないんだろうけど。あと、タイの別のゴルフ場では、コースに出る前に行った練習場で、小学校1年生くらいの子供がやってきてボールを置いてくれるんですね。それでカーンと打ったら、またボールを置いて・・・と、何か非常に痛々しいというか、悲しい気分になってくるし、結構危険なんですよね。シャンクでもしたら、その子に当たりそうじゃないですか。「ちょっとどいてくれ」とも言えないし、すごく気になってまともに練習できませんでした。そのあとプレーを開始して、打ったボールがフェアウェーの向こうのラフに入ったとき、その辺りにまたその子供たちがいっぱい現れて、いくら捜してもボールがなくて・・・ロストボール。「え、ロストかよ!?」っていうね。で、レストランに行くと、子供たちがまたこっちに寄ってきて、ボールを売りにくるんです。さっき僕が打ったボールです(笑)。

台湾では、打ち上げホールのグリーンがすべて見えないパー3で、ショットしたらやや左へ引っかけて、グリーンからボールがこぼれたイメージでした。ところが、キャディーさんが嬌声を上げて大騒ぎ。行ってみたらホールインワンだと言い張り、チップを要求してきました・・・。台湾のホールインワンは、かなりのまゆつばものです。

フィリピンでは、バッグにニューボールを3ダースくらい入れていたのですが、ホテルに帰って確認したら全部抜き取られていました。必要なボール以外は持っていかないほうが無難です(笑)。ちなみに、そこのコースは、担当編集A、アシスタントのTと、僕の3人で回ろうとしていたのですが、一人白人の観光客が入ってきて、4人でプレーすることになったんです。で、その白人がプレー中に突然「アー・ユー・ジャパニーズ?」って聞いてきたんですよね。Aは色黒で非常にインドネシア人に似ていて、Tは沖縄の男で、僕も東南アジア系なんで、顔がみんな濃すぎてパッと見、日本人には見えず、6、7ホール目くらいまで現地の人間だと思われていたようです(笑)。

 

漫画家/弘兼憲史(ひろかね・けんし)
山口県出身。早稲田大学法学部卒。松下電器産業(現パナソニック)勤務を経たのち、1974年に漫画家としてデビュー。現在、『島耕作』シリーズ(講談社)、『黄昏流星群』(小学館)を連載するほか、ラジオのパーソナリティとしても活躍中。

 

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