ソニーの例を見ると、リクルート上場に踏み切れなかった

江副浩正・リクルート創業者インタビュー

江副浩正・リクルート創業者--ソニーの例を見ると、リクルート上場に踏み切れなかった

新体制に移行し、いよいよ株式上場を視野に入れ始めたリクルート。今年76歳を迎えた創業者、江副浩正氏は今、何を思うのか。現在の心境を聞いた。

--今のリクルートを、どのようにご覧になっていますか。

辞任後24年が経っており、何かを言う立場ではありません。陰ながら、さらなる発展を願うのみです。OBとは会いますが、現役の役員や社員との交流はないので、リクルートの内情を詳しく知りません。

柏木斉前社長は私の秘書でしたが、峰岸真澄社長とは現役時代に一緒に働いたことはなく、人柄もよく知らないのです。今回の社長就任のあいさつに来訪されたときに、10分ほど話をした程度ですよ。

--株式上場が現実味を帯びてきました。まだ株はお持ちですか?

若干持っている程度です。私がいたときも上場しようと思えばできましたが、社員持ち株会の保有比率が3割以上あったので踏み切りませんでした。同じように社員持ち株会が筆頭株主だったソニーは、上場後に株を売却して辞める社員が多かったと創業者の盛田昭夫氏から伺って、上場はできないと思いました。

今は、社員持ち株会の保有株の比率も減ったので、大きな障害にはならないと思います。株式を公開することで、外部の目にさらされることになりますが、よいことでしょう。

出る杭は打たれる社会 私はメディアに出すぎた

--最近のベンチャー企業の経営者について、どう思われますか。

ソフトバンクの孫正義社長とは株式を公開する以前から親交がありましたが、今は交流はありません。彼に対するメディアの扱いを見ると、日本は出る杭は打たれる社会だと思います。私はメディアに出すぎました。会社の知名度を上げて、よい人材を集めようと考えたためですが、メディアには「たたきがいがある」と思われたのかもしれません。

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