牛丼“低価格戦争”に終止符、食材価格の値上がりが直撃


 
 牛丼3社の業績が不振だ。食材価格高騰で得意の値下げ戦略が打てない中、2012年度の第1四半期決算を終えてみれば全社が減益に沈んでいる。吉野家ホールディングス(12年3~5月期)は営業利益3億円(前年同期比65.2%減)、牛丼の既存店前年対比売上高94.3%。ゼンショーホールディングス(4~6月期)は営業利益21億円(同56.8%減)、既存店売上高93.6%。松屋フーズ(4~6月期)は営業利益1.8億円(同85.0%減)、既存店売上高95.3%。いずれも惨憺たる数字だ。

牛丼各社の不振の背景には、食材価格の高騰により、主力の牛丼事業が減益となったことが原因としてあげられる。昨年から上昇しているコメ価格に加えて、足元では米国産牛のバラ肉(ショートプレート)の価格も前年同期比で1.5倍にまでハネ上がっている。食材価格の本格的な上昇は4月から始まっており、第2四半期(吉野家HDは6~8月期、ゼンショーHDと松屋フーズは7~9月期)の決算以降、業績を直撃する見通しだ。通期の業績見通しについて、「会社四季報」秋号(9月14日発売予定)では、各社の牛丼セグメントについて部門減益は避けられず、連結営業利益も下振れするものと予想している。

大手3社だけではない。10年6月に焼き牛丼で参入した「東京チカラめし」(三光マーケティングフーズ)も、前12年6月期の通期決算は営業利益17.5億円(前期比27.4%減)と大幅な減益に沈んだ。直接の理由は食材費の高騰や、出店費用増に耐えられなかったこと。同社は中間決算時点で「13年6月期は300店舗、最低でも250店舗はいける」(平林実社長)としていた方針を撤回。前期並みの90店舗程度の出店にとどめ、さらにはフランチャイジー募集の方針も急きょ決めた。

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