男が女との会話でやってしまう致命的なミス それだと妻に突然、三行半を突き付けられる

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ただし、スウェーデンももともと高かったわけではなく、パパ専用の育児休暇制度があります。与えられる親休暇480日のうち、60日は父親分で、母親に譲ることはできません。さらに、最初の390日は、働いていた期間の賃金の80%が給付され、残りの90日間は定額給付となってから、きちんと取得する人が増えたそうです。

家事を手伝いながら妻と会話する

もちろん、制度として、こうした育児休暇中の手当てを増やすということもありそうですが、制度が整うのを待っていては間に合いません。それよりも、男性のみなさんが、職場だけではなく、家で妻と仕事に関する会話を増やすだけでも、ぐんと妻たちが働きやすくなるのです。家事を手伝いながらでも、口は動かせるし、耳を傾けることはできますよね。イライラしながら向き合うのではなく、夫婦が話しながら子どもの世話をしていれば、子どももパパママが仲良く会話しながらいることを聞いてきっと安心するはずです。

先日、私が講義をしている際に、夫婦の会話で、「奥さんの愚痴を最後まで聞かずに解決策をとうとうと述べないほうがいいですよ」という話を聞いていた男性研修スタッフがぽかんとしていました。「何のことを言ってるのかまったくわからなかった、なぜ解決策を言ってあげることがダメなのかと思った」とのこと。案外、良かれと思ってしていることが誤解を生んでいる場合も多々あるのです。

男性陣にはぜひ、こうした女性のコミュニケーションも知っていただいて、素敵な奥様をつなぎとめておいてほしいと思います。この違いが判っている男性が会社にいたら、奥様は理解を示してくれる男性の方になびいてしまうかもしれません。女性は「わかってくれる」人を求めているのです。

小紫 恵美子 経営コンサルタント(中小企業診断士)

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こむらさき えみこ / Komurasaki Emiko

経営コンサルタント(中小企業診断士)。東京大学卒業後、1995年NTT入社。主に法人営業に従事し、在職中に中小企業診断士の資格を取得。結婚、退職後に出産・育児の10年の「ブランク」を経て、中小企業診断士事務所OfficeCOMを開業。女性経営者を中心とした中小企業のコンサルのほか、セミナー・研修講師、執筆活動などを行う。

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