発送電分離で東京電力はどうなる--送配電の広域支配で巨大化も?

拡大
縮小

もっとも、発送電分離が既存の電力会社にとってマイナスに働くとは言い切れない。電力は規模の経済が働く分野だ。発電については、新電力が参入しても規模が大きくノウハウも持つ大手電力会社にのみ込まれかねない。送配電についても、専門委は広域運用を目指しており、今後東西2社などに集約される可能性もある。その際、有利なのは系統資産を多く持つ東電など大手電力であり、仮に送配電部門をグループ内に抱えることができれば、連結の収益は膨らむ。電力会社は戦い方次第で、地域を超えた巨大企業となるかもしれない。

東京電力の業績予想、会社概要はこちら

[+画面クリックで詳細チャートを表示]


(週刊東洋経済2012年8月25日特大号)

記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT