なぜ日本男子は「自分の強み」を語れないのか 自分ならではの「違い」を打ち出し土俵を作れ

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あるいは何とかひねり出して「課題解決能力ッス」「共感力です」「リーダーシップがあります」と漠然とした「〜力」的回答も多い。それって具体的に言うと何ですか? そう聞くとよくわからない。

日本男子は大きな「はきちがい」をしている

日本男子が語る3つの強み「特にない」「肩書き」「〜力」では、本人の売りが伝わりません。日本人は、日本男子はどうして自分の「強み」をうまく語れないのでしょう? 今回は、強み探しが下手な理由と、上手な強み探しのお作法について考えたいと思います。

日本男子が強み下手な最大の理由は、一つの大きなはきちがいにあると思います。それは

「強み=一流」というはきちがいです。

強みは、一流という意味ではありません

最近「一流」というコンセプトがはやっていますが、「一流」の意味を辞書で調べると「その分野で第一等の地位」と書いてあります。つまり「強み=一流」とは、その分野で一等賞になるくらい秀でたものが「強み」であるという考えです。だから日本では強みの話になると、ナンバーワン、オンリーワンといった「一握り」の者だけが持つ能力の話になってしまいます。

また、一握りの強みという考え方はあまりに理想的。強みを身に付けるには「ちゃんと」したキャリアで「きちんと」仕事して「やっちゃダメ」な結果は出さないようにしなくてはと考えてしまいます。まるで失敗するしつけのキーワード。これでは強みなんて「特にない」と答えたり、あるいは肩書きや資格とか、ふわふわした「〜力」にすがるのも無理はありません。

次ページ仕事の依頼をもらうために、一流である必要はない
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