反原発デモに「普通の人」が続々参加

反原発デモの効果、「普通の人」が続々参加

夕闇の中、永田町にあふれる人の波──。

首相官邸前で毎週金曜日に行われている反原発デモは開始から4カ月経っても熱気が冷める様子はない。政府が原発再稼働の方針を固めた4月に始めた際の参加者は数百人程度だったが、徐々に増加。関西電力の大飯原発再稼働直前の6月29日には、主催する市民グループ「首都圏反原発連合」発表によると、20万人が詰めかけた。7月29日に行われた国会議事堂前のデモも同様の規模になったと主催者は見る。

1960年代の安保闘争以来の大規模デモとされるが、決定的に違うのは今回のデモ参加者の「行儀よさ」だ。デモ中、「サイカドウ、ハンタイ」とシュプレヒコールを上げるものの、参加者は主催者の指示に従って整然と列を作り、終了時刻になればただちに解散。これまで参加者が暴徒化した例はほぼ皆無だ。

「参加しやすさ」追求

首相官邸前のデモに参加した20代の女性は「マナーがいいので足を運びやすい」と話す。実際、主催者側は“普通の人”が参加しやすいように工夫を凝らす。平日のデモは会社員が集まりやすい金曜日の夜6時に設定し、政党や団体などののぼりやビラ配布は禁止した。さらに子連れ参加者を想定して「ファミリースペース」も設置する。共産党や労働組合が中心となった従来型の脱原発運動と一線を画したことで、子連れの女性や会社員など、これまで脱原発運動とは疎遠だった人々が集まりだした。

日本の脱原発デモの参加者数は震災前まで、チェルノブイリ事故直後の2万人が最大。福島第一原発事故後、ドイツやスイスでは20万人以上の参加者が集まったが、日本では6万人と一ケタ規模が小さかった。それがここにきて参加者が急膨張。福島第一原発事故の原因究明が不十分な中での再稼働に対する怒りが根底にあるものの、“成功”は主催者側の仕掛けによるところも大きい。

 

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