就職先の給料や休暇、どう調べればいいのか 「就職四季報 総合版」の見方・使い方<2>

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業界ごとの年収格差はかなり大きい (写真:freeangle / PIXTA)

『就職四季報』の年収欄には各企業の「平均年収」と「平均年齢」の2つが掲載されている。これは掲載の年齢時に年収がいくらなのかを示している。

学生が就職先を選ぶ時に、仕事の内容、やりがいなどを気にするのは当然だ。最近は、いかに社会貢献できるかといったことにこだわる学生も多い。

しかし、年収もとても重要だ。年収が低すぎれば生活設計ができない。また、年収が高いということは、その企業が多くの利益をあげていることを示すため、年収が高い企業は経営力があるともいえる。

さらに、企業がいかに社員を大切にしているかということも表す。なかには業績好調であるにもかかわらず、年収の低い企業があるので注意していただきたい。

初任給の高さだけを見て喜ぶな

就職四季報プラスワンの過去記事はこちら

年収は業界ごとに格差があるので、同業他社で比較しよう。東洋経済新報社の調査では年収の一番高い業界は総合商社で1142万円。一方、年収の一番低い業界は介護で382万円(『会社四季報 業界地図』2016年版)。業界が違うと平均年収に大きく差が出るため、異なる業界の会社の年収を比較しても意味がない。

平均年収と平均年齢の関連にも注意しよう。年収600万円としても、30代でもらうのと、40代でもらうのではまったく違う。子供の教育費などお金がかかる時に年収が高くないと、生活は苦しい。

初任給を気にする学生が多いが、就職四季報には「初任給」の欄がある。初任給とは新卒者に支給される1カ月分の給与のことで、学歴や一般職・総合職といったコースごとに金額が異なる。

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