トヨタ自動車がプジョーから商用車調達、レクサス生産は海外移管。相次ぐ海外戦略の意味

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トヨタ九州ではレクサスRXの移管分をレクサス他車種の増産に充当するため、九州工場の生産規模に変更はない。PSAからのOEM調達もこれによって輸出が減るという話ではない。だが、今後も現地生産の流れが続くとすれば、いずれ輸出が減って国内生産が減少するのは避けられない。

こう考えると、「国内生産300万台を堅持」という戦略は国内生産を300万台まで減らすという意味の裏返しともとれる。グローバル企業であるトヨタにとっては現地生産の増加はプラス要因に違いないが、国内主体の自動車部品メーカーにとって、トヨタの国内生産の減少で厳しい局面を迎えることになる。今後は自動車部品メーカー各社の動きを注視する必要があるだろう。

(大坂 直樹 =東洋経済オンライン)

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