日本上陸からたった3年で24店舗へと拡大!
急成長の裏には「ある哲学」があった
フライング タイガー コペンハーゲン
デンマーク発のライフスタイルブランド、「フライング タイガー コペンハーゲン」が2012年の日本上陸以来、全国に店舗を急拡大中。2015年12月現在で24店を構え、ファンを続々と増やしている。
同ブランドのアイテムはインテリア雑貨から文具、フード、オリジナル写真集など多岐にわたる。色彩豊かで、動物モチーフや遊び心あふれるデザインなど、ユーモアに富んだ商品が充実。そして、中心価格帯は200~400円。年間約7500アイテムが季節ごとに次々と店に入荷し、ディスプレイされる。
「お客様に対し、毎日の生活が、ちょっとしたクリエイティビティーによってより楽しく、幸せになることを、私たちのアイテムとショップを通じて『発見』してほしいという考えが根底にあります。そのためのユニークなデザインと、手に取りやすい価格なんです」と、同ブランドのマーケティング活動の責任者である、ゼブラ ジャパン株式会社の柘野英樹さんは話す。
たとえばエレガントなトーンで統一されたリビングのインテリアの中に、同ブランドの可愛らしい小物を一つ加えてみる。そんな、小さいけれど自分だけのアレンジが生活に変化を加えて豊かにしてくれる、というコンセプトだ。
そんな姿勢がよく表れているのが、同ブランドでは日本独自となる、クリエイティビティーを刺激する2つの活動。一つは、主に小学校中学年から高学年を対象に行う参加型教育プログラム“Classroom”。2015年9月にスタートし、「書」や「色」など、普段の生活で何気なく行われたり、特別な疑問なく意識されたりしている基本的な事柄をテーマにし、1回に20組の親子が参加する。
12月13日開催の第4回は「食」をテーマに、講師にアート&フードディレクションを行うユニット・holidayを招いて実施。「サンタに感謝の気持ちを込めて、自分だけのデコレーションケーキを作るというものでした。『食』を通じて『創る』ことの楽しさを体験してもらえたら」(前出・柘野さん)。
もう一つのユニークな活動が、表参道店内に11月27日に設置された、ショップ内モデルルーム&ワークショップ・スペースとも呼べる空間。ここでは子ども部屋のコーディネート例など、様々な生活シーンにおけるブランドの商品の使い方などを提案し、また、クリスマスツリーのオーナメントの作り方など、多彩なワークショップも約2週間に1回のペースで開催している。
「フライング タイガー コペンハーゲン」が重要視する毎日の生活の中の「幸せ」という問題は、ブランド発祥の国のデンマークが現在、世界幸福度ランキング1位であることを考えると非常に興味深い。ちなみに日本は46位で先進国中最下位。「壮大かもしれませんが、『日本での生活って結構幸せかも!』と思える人が、私たちの商品と活動で増えたらうれしいですね」(前出・柘野さん)。創造性が幸せを呼ぶという哲学が息づく、同ブランドの今後の展開がますます楽しみだ。
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