効果大!子どもの生活習慣を整える「手帳術」 今度こそ「やるべきことをやる」子に変える

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1.はじめに、家庭内でこれだけは守る必要があるという「約束事」を明文化します。多くの家庭では日々、「挨拶をしっかりしなさい」「時間はちゃんと守るのよ」「ちゃんと後片付けをしなさい」といったようなことをお子さんに言われていると思いますが、「約束事」を目に見える形にしていることは少ないのではないでしょうか。ところが、明文化すると効果が大きく変わります。

2.「約束事」を3つか5つ作り、それを「子ども手帳」を使って1週間ごとに出来た出来ないについて、〇×チェックします。手帳でなくカレンダーでもいいでしょう。ただのチェックだけでは弱いので、ポイント制を入れて達成感を作り上げると効果はさらに大きくなります。

基本はこれだけです。実に簡単なことなのです。

習慣化することの重要性

子ども手帳については、12月26日に発売する『勉強しない子には「1冊の手帳」を与えよう!(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』にも詳しく書いています。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

生活習慣というものは、子育ての場で、必要性を感じる場面が多々あります。しかし、何か大きな事が生じれば、そのときに親は子どもに話をするかもしれませんが、何もないときは、普段、話はしません。そうしているうちに子どもは親が知らないところで、様々な影響を受けています。

それが正しい影響のときは問題ありませんが、悪い影響の場合は大変です。悪習慣を正すには非常に多くの時間と根気が必要になりますね。

親も人間ですから、「そういつも聖人君子のようにはできない」とお感じになると思います。確かにその通りでしょう。しかしだからといって、そのままでいいわけではありません。そこで、習慣形成のためのツールとして、子ども手帳を使ってみるのです。

日ごろから最低限守るべき約束事を明文化して、手帳によるチェックという方法を使って、習慣化させていけば、どのような状況にあっても、たとえ、親が見ていないときでも、子どもは習慣化された思考パターンで、行動するようになっていきます。

この方法は、道徳や倫理、秩序といった一見、手帳とは無縁とも思える領域に対しても、効果を発揮していきます。ですから、ご家庭の方針に沿いながら、活用できる部分は是非とも導入していただき、お子さんが幸福な人生を歩む一歩をサポートしていっていただければと思います。

石田 勝紀 教育デザインラボ代表理事、教育評論家

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いしだ かつのり / Katsunori Ishida

1968年横浜生まれ。20歳で起業し、学習塾を創業。4000人以上の生徒に直接指導。講演会やセミナーを含め、5万人以上を指導。現在は「日本から 勉強が嫌いな子を1人残らずなくしたい」と、Mama Cafe、執筆、講演を精力的に行う。国際経営学修士(MBA)、教育学修士。著書に『子ども手帳』『子どもを叱り続ける人が知らない「5つの原則」』、『子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば』ほか多数。

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