JTB

人が交わり心を動かす。
感動は、いつもJTBから

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感動こそが
すべてを活性化する原動力

もちろん、エスコーテッド・ツアーには、言葉の壁を乗り越えるアイデアが盛り込まれている。たとえば、観光地の情報を英語、中国語などに翻訳した案内書を事前に配布、観光案内はできないものの、英語が話せる添乗員を同行させるなど、きめ細かなサービスで応対している。そのため、外国人旅行者の満足度は高く、同じツアーに参加する日本人からも「旅がより楽しくなった」「連絡先を交換するなど、思ってもいなかった交流が生まれた」と評価は上々だ。

無料で日本の情報をマンガで読むことのできるアプリ「Ms.Green」は、サービス開始1年で20万ダウンロードを突破。外国人旅行者を誘致したい自治体ともタッグを組んでいる

急増する訪日外国人旅行者数に呼応して、JTBグループの対応はどんどん進化している。訪日までの旅マエと、入国~出国までの旅ナカの情報を充実させ、旅をより円滑・快適にすることを目的に、14年3月にリリースしたスマートフォン向けアプリ「Ms.Green」も、その一つだ。無料で日本の情報を「マンガ」で読めるアプリで、週に2回ほどのペースで配信している。

言語は日本語、英語、中国語(繁体字・簡体字)に対応。クールジャパンとして世界的に知られる「マンガ」を活用したことと、その内容のわかりやすさ、外国人が求める情報が満載であることから注目度も高く、サービス開始から1年で20万ダウンロードを突破、16年3月までには50万ダウンロードを達成しそうな勢いだ。

現在、用意されているコンテンツは、全国各地の観光地とその魅力を紹介する「メインストーリー」、外国人にはわかりにくい日本文化を解説する「異文化体験」など全部で六つ。地域情報を「泊まる」「遊ぶ」「マンガを読む」などのキーワードで検索できる「Search Japan」では、リンク先の「JAPANiCAN.com」で宿泊予約をすることもできる。

「メインストーリー」のコンテンツ制作では、外国人旅行者の誘致を強化したい自治体と連携、その土地でしか堪能できない風景、食、温泉などを紹介するとともに、関連イベントやツアーのチケットを予約・購入できるシステムも構築した。JTBグループは将来的に「Ms.Green」が外国人観光客の情報プラットフォームになることを期待しており、さらなるコンテンツの充実、機能強化を図っていく計画だ。

人が喜び感動する旅は、日本各地に活力を与え、経済効果を生み出す。こうした人が集い、響き合う仕組みを創造することこそがまた、JTBグループが大いなる飛躍を遂げる原動力となることだろう。

TOP INTERVIEW
人が移動すれば交流が生まれ地域を活性化させる

代表取締役社長
髙橋広行
Hiroyuki Takahashi

――1912年の創立から今年で103年を迎えます。

髙橋JTBグループの前身は、日本に外国人観光客を誘致するために設立されたジャパン・ツーリスト・ビューローです。当時、日本を訪れる外国人の観光を通じて外貨を獲得し、日本経済を発展させようという戦略は、現代にも通じる先進的な試みでした。戦時下においては、杉原千畝氏が発行したビザを持ったユダヤ人たちの輸送に始まり、疎開や引き揚げ邦人の斡旋を手掛けるなど、JTBグループには昔から人々の移動と交流に深くかかわってきた歴史があります。

――海外旅行の自由化などを経て、旅行の大衆化が進み、事業構造が大きく変化しました。

髙橋これまでJTBグループは、日本人がどこへ行っても快適に過ごすことができるよう受け入れ体制を拡充してきました。いまや、その対象は日本人にとどまりません。日本人向けに培ってきたきめ細かい受け入れノウハウを外国人にも利用していただいています。ただ、どんなに事業が変化しても変わらないのは、人が移動すれば必ず交流が生まれることです。人と人、人とモノの交流を促進することで地域経済が活性化されます。交流を生み出すカギとなるのは、その土地ならではの魅力的なコンテンツです。そこに「行ってみたい」と思わせる仕掛けづくりにおいて、旅行業で培ったノウハウが存分に生きると考えています。

――その中でも、地域の方々の主体性を大事にしていますね。

髙橋地域の魅力を最も知っているのは、そこに住む方々です。その土地の宝が何か、どうすれば観光客に喜んでもらえるかを必死に考えてできあがったコンテンツだからこそ、人の心を動かす感動を呼ぶことができるのでしょう。そのため当社では、こうした地域の方々と一緒になって観光コンテンツを開発する観光開発プロデューサーの育成に力を入れています。JTBグループの強みは、多くのお客様と直接ふれあってきたことです。どんなところで人が喜ぶのか、感動するのか、肌身で感じてきたことが、さまざまな事業に生かされています。

――こうした人材が、今後のJTBグループの成長を牽引していくというわけですね。

髙橋JTBグループには、「感動のそばに、いつも。」というブランドスローガンがあります。お客様に感動を提供するため、近しい存在であり続けることを約束するものです。またJTBグループであり続けるための経営や行動の原点を示した「The JTB Way」があります。103年の歴史の中で培ってきた知見、ノウハウ、そして精神を共有するためのものです。多様な人材の能力を活かすのはもちろん、長きにわたって培い受け継がれてきた「The JTB Way」を大切に、今後も交流を通じて世界に新しい価値を提供してまいります。

 

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