38歳「経営幹部」は、ついに広尾に移り住んだ 転職して仕事の光が見えてきた

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モテ自慢をしている僕に「そんなんだと、若い女の子たちの格好のATMになる」と言ってくれた春香。気がつくと、誰よりも信頼できる存在に……

春香と付き合い始めたのは僕が36歳で彼女が28歳の時でした。大手インターネット企業から「5MINUTES」のプロデューサーとして、6人目の社員として入社してきたのが彼女です。早稲田政経卒の正義感の強いチャキチャキのキャリア志向。男女平等を是とし、男に媚びることを恥と思うタイプの女性です。

僕はCOOとして彼女を管轄する立場にありましたが、会議では彼女の切れ味鋭い意見にタジタジでした。今までは、色白の小悪魔系が好きだったのですが、彼女みたいなタイプは新鮮でしたね。

突如として賑わいはじめたLINEの女からの連絡に「いやぁ、最近モテてさ」と鼻の下をのばしていると、彼女があぜんとした顔で「拓哉さん。そんなんだと、若い女の子たちの格好のATMになりますよ。」とバッサリと警告してくれました(笑)マテリアルガールにもバビロンにもこりごりなはずなのに、また同じ轍を踏もうとしているとはわれながら苦笑いです。

そこからは、恵比寿のオフィスで日付が変わるまで仕事をして、仕事後に一杯行くことが増えましたね。僕に来る女性からのLINEを酒のさかなに、話の内容は、恋愛から仕事の話まで、話題が尽きないんです(笑)

一緒に過ごしてきた時間が長かったから、2人でご飯に行くことも自然になり、気づけば、恋愛感情以上に、誰よりも信頼できる同志になっていました。芝浦のブルームタワーの更新が迫り、春香に冗談半分で「一緒に住まない?」と誘ったところ、あっさり「いいよ」って言ってくれたんです。

「拓哉さん、私がいないと、変な女につかまりますからね。」って笑った彼女の男気あふれる言葉に、結婚するなら、こういう本当の自分を理解してくれてるヤツがいいんだろうな、って思いましたね。

広尾の、家賃35万円のヴィンテージマンションへ

世帯年収2000万超えも、広尾では序の口

そして引っ越し先として選んだのは広尾です。新築には醸し出せないオーラをまとうヴィンテージマンション。賃貸で35万円。

家賃は折半で、僕が若干多めに出しています。転職直後は850万円だった僕の年収も1200万円まで上がっていました。上場間近のスタートアップの経営陣の年収としては、比較的よい待遇のほうだと聞いています。春香は、執行役員になっていて、年収900万円。まだ結婚していないけど、世帯年収2000万円超えは、まあ裕福なほうだとは思いますが、広尾では、序の口ですね。

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