夫の趣味品を「勝手に断捨離」で離婚が成立?

すべての持ち物が「共有」されるわけではない

勝手に「断捨離」された場合、損害賠償請求は可能?(写真:【Tig.】Tokyo image groups / PIXTA)

大掃除のシーズンがやってきました。「断捨離」ブームも衰えず、クーローゼットや押入れなど、あらゆる場所に潜む「不用品」に目を光らせる主婦の方も多いでしょう。

ネットにも、「断捨離」をめぐるさまざまな投稿がされています。1つのテーマが、妻から見たら「不用品」にうつる夫の趣味のコレクションが巻き起こす問題です。

筋トレ用品、ゴルフ用具、フィギュア、カメラなど、夫にとっては大切なもの。しかし「使っていないじゃない。本当に必要なの?」と一言物を申したくなる妻たちもいるようです。中には「こっそり捨てました」という方も……。

でも、それって本当に問題ないのでしょうか? 夫の私物の「断捨離」にどんな注意が必要なのか、もし捨てられた側が離婚を希望したらどうなるのか。尾崎博彦弁護士にお話をうかがいました。

「特有財産」を処分するのはダメ

当記事は弁護士ドットコムの提供記事です

夫婦間におけるこのレベルのトラブルは、法律的な解決以前に、両者で考えるべきことはあると思うのですが……。今回は、法律上の見解を示してみたいと思います。

夫の私物を「勝手に捨ててしまおう」と妻が考える背景には、「夫婦はすべてを共有してる」という思い込みがありそうです。しかし、共有だからといって相手の承諾なく勝手に処分して良いわけはありませんし、そもそも夫婦とはいっても、すべての持ち物が「共有」されるわけではありません。

民法が定めた「夫婦の一方が婚姻前から有する財産及び婚姻中自己の名で得た財産」である「特有財産」は、「夫婦の一方が単独で有する」性質のものです。したがって、夫婦それぞれが手に入れた趣味の品などは「特有財産」に該当します。たとえ夫婦であるとしても、これを勝手に処分することはできません。

夫が大事にしているゴルフ用品やカメラなどは「不要品」に見えたとしても、妻にとっては「他人の物」です。これを勝手に捨ててしまった場合には、夫婦間であっても、「器物損壊罪」が成立する可能性があります。

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