松屋銀座バイヤー直伝「男を上げる」小物使い 9割の男性が間違っている!

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なお、中級者は色だけでなく「濃淡」もそろえると、さらに統一感が出て全身がすっきり引き締まった印象になる。茶系であれば、ミディアムブラウンで靴、ベルト、バッグをそろえると好印象だ。さらに、色だけでなく素材のトーンも合わせると◎。たとえばライトブラウンのスエードの靴ならば、ベルトもライトブラウンのスエードを合わせられれば上級者だ。

コートは、冬のビジネススタイルの印象を決める

スーツやネクタイには気を配っているのに、なぜかコートには無頓着という人が多い。しかし冬の外出先では、スーツをすっぽり覆いかくす「コート」こそがビジネスの印象を左右する。

本書では、実際に宮崎さんがモデルとして4種のコートを着用、それぞれのコートが合うシーンや着こななし方を詳しく紹介している。

ご本人登場! どのコートを着てもバシッとキマる、さすがの着こなしだ

たとえば、冬場にトレンチコート(写真左から2番目)を着る人は多いが、トレンチコートは軍服から派生したカジュアルなもの。ビジネスシーンはいいが、たとえば冠婚葬祭などのフォーマルな場には合わない。

また、ボタンを開けて無造作にはおるのではなく、ボタンを留め、ベルトをしっかり締めるのが美しい着こなし。そして、ナイロン素材よりもウールとコットンの混紡素材の方が、着心地もよく、ベルトを締めた際のドレープもきれい。外出先で取引先に出会った際にも、好印象を残すことができる。

キャメル(ふたこぶラクダの毛で作った毛織物)のコートは、保湿性、弾力性、手触りのよさに優れ、電車内や営業先などで腕にかけているだけでも絵になるコート。特にダブル・ブレストのポロコート(写真右)は、立体感がある美しいシルエットが特徴で、冬のビジネススタイルをワンランクアップさせてくれる。

本書で紹介されているコートは10万円前後と比較的高価だが、ビジネスシーンにおいて10年、20年と着続けられるクオリティと普遍的なデザインのものを取り上げており、数年で4~5万円のコートを買い替えることに比べたらコストパフォーマンスがいい。

なおこのほかにも、本書では「10年履ける紳士靴の基本デザイン」「革製のバッグは信頼を勝ち得るパートナー」などなど、ビジネスシーンにおける小物の選び方やコーディネートのポイントがさまざまな角度から紹介されている。

服装は第一印象を大きく左右するもの。「忙しい中、毎日服装に気を使えない」という人もいるかもしれないが、いくら仕事に自信があっても、見た目で「この人、デキそうにない……」という印象を与えてしまってはリカバリーに時間がかかり、損だ。

小物使いやコート選びなど、日々の選択に迷った時に頼りになるうえ、「ビジネスシーンにおいては取引先など“相手”に合わせて装うべき」という宮崎さんの、ビジネス論にも触れられる1冊だ。

(EDIT&WRITING:伊藤理子、

PHOTO:平山諭(1カット目) 写真提供:講談社(PHOTO:大坪尚人)

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『リクナビNEXTジャーナル』編集部

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