人事が注目する「学生のウソ」を封じる面接法 経団連「指針」にも盛り込まれた"成績表活用"

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「リシュ面」という面接手法が注目されているようです(写真:Ushico / PIXTA)

「『履修履歴』面接」という言葉を聞いたことがあるだろうか。経団連「採用選考に関する指針」にも盛り込まれたこのまったく新しい面接手法に、注目が集まっている。「嘘をつけない、脚色できない、準備できない」という特徴を持つと言われるこの面接は、いったいどこが新しいのだろうか。
日本で唯一の解説書を上梓した筆者が、「『履修履歴』面接」の概要を解説する。 

 

経団連「指針」にも取り上げられた新しい面接手法、唯一の解説書。書影をクリックするとアマゾンの販売ページにジャンプします

「はい、サークルでは副部長として……(ホントは、役職なんてなかったけど)」

「アルバイトではバイトリーダーとして活躍し……(実際は突然辞めちゃって、迷惑をかけたけど)」

学生の間ではこのように、就職の面接で自分の体験を脚色したり誇張したり、都合の悪い部分を隠したりすることは、極めて一般的になっています。中には脚色を超えて「嘘」と言っていいようなものもあります。

企業としては、脚色された経験やエピソードを信じて内定を出してしまうことは、もっとも避けたいことです。

もちろん、このような嘘や脚色を完全に封じ込めることは困難です。しかし、少しでも学生の真実の姿に迫るために、今、「リシュ面」という面接手法が注目を集めています。実際、2015年12月には、2017年新卒採用の方針を左右する経団連「採用選考に関する指針」にも、その方針が盛り込まれました。

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