ワタミの株主総会はのべ参加者9500人と、東電抜き日本最大の株主総会に返り咲く

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ワタミの株主総会はのべ参加者9500人と、東電抜き日本最大の株主総会に返り咲く

居酒屋大手で有料老人ホーム等も展開するワタミの株主総会が、6月30日、両国国技館(東京都墨田区)で開催された。議長を務めたのは桑原豊社長。所要時間は例年通り、10~12時の第1部が株主総会、13~16時の第2部がワタミ感謝祭/渡邉美樹LIVE2012という2部構成だった。

出席した株主数は3200人だが、1部と2部を合わせ、のべ9500人が参加する日本最大級の株主総会になった(昨年は7300人)。「剰余金の分配」「取締役5名選任の件」「監査役2名選任の件」「補欠監査役選任の件」という4件の会社提案はすべて承認された。

冒頭、議長の桑原社長が、国技館の場所がとれず、株主総会開催の時期が例年に比べて遅れたこと、つれて配当の支払いが7月にずれ込んだことについて謝罪。また、女性従業員が過労で自殺したとされる問題については、「労災認定にかかわる報道で心配をかけて申し訳ない。現在、遺族とは協議中なので詳細については話せない。このような悲しい事故が2度と起きることがないように、より社員の健康管理や労働環境の整備に取り組んでいく。改善すべきことについてはすでに改善している」と説明した。

ワタミの幹部が公の場でこの労務問題について言及したのは今回が初めて。ただその後、5時間にわたる株主総会でこの問題が取り上げられることはなく、渡邉美樹会長の講演でも一切言及はなかった。また総会中、株主ほか参加者ら20人以上が質問に立ったが、労務問題に関する質問はなかった。

10~12時に開かれた第26回株主総会では、議長の桑原社長を中心にスライドを使って業績の説明を行い、20分ほど風力発電や配当に関する株主からの質問に答え、4つの議案を可決した。その後、経営幹部らが外食、介護、宅配弁当、農業などそれぞれの事業について今2013年3月期の見通しを説明。株主ほか参加者から、急成長する宅配弁当の将来性に関する質問などに答えた。

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