「下町ロケット」人気で製造業は人気化するか

理系の「文転就職」はいよいよ止まる?

ドラマ「下町ロケット」の視聴率が好調だ。この人気は、製造業の“光”となるか?(撮影 : 梅谷秀司)

人気作家・池井戸潤氏の直木賞受賞作を大ヒットドラマ「半沢直樹」チームが映像化した「下町ロケット」の視聴率が好調だ。

視聴率は20%の大台を突破。国産ロケット打ち上げプロジェクト参入に加えて、人工心臓弁を開発する「ガウディ計画」に取り組む佃製作所の新たな挑戦に共感し、涙している視聴者も相当いることでしょう。

ドラマの人気は、現実に影響しているのか?

筆者のまわりでも、心意気を感じて勇気が湧いたとか、製造業の偉大さを再確認したなど、日本のモノづくりに対する誇りと自信について語る声をよく耳にします。

この自信が仕事で活力になるとすればすばらしいことです。ちなみに著者の池井戸潤氏は『鉄の骨』『空飛ぶタイヤ』『ルーズヴェルト・ゲーム』など企業小説で数多くのヒットを出しています。「信念と努力」をテーマにしていることが多いため、少し野暮ったく、華やかさが足りないと感じる人もいるかもしれませんが、ビジネスの世界で起きている出来事がつまびらかに描かれているのが魅力だと感じる人は多いはずです。池井戸氏が大手金融機関での経験に加えて、コンサルタント業をした経験を生かしたシナリオが共感を生むのかもしれません。

さて、話題の「下町ロケット」は精密機械製造業の中小企業・佃製作所を舞台とした作品。大手企業や金融機関の圧力に屈することなく、独自の技術力を磨いて、モノづくりの夢を実現していきます。

「うちは吹けば飛ぶような小さな会社です。でもね、社員のモノづくりに対する熱意だけは決して引けを取りません。一緒にやらせてください。力を合わせて、純国産ロケットを打ち上げませんか!」(抜粋)

 

と大企業の研究者に対して中小企業の佃社長が訴える場面。あるいは、佃製作所には社長だけでなく共にモノづくりにかける社員たちが何人も登場します。たとえば「町工場の意地とプライドをみせてやろうぜ」と言いながら製品テストに取り組む開発部門。それをサポートする営業部門、管理部門の姿勢。そんな社員たちの思いには、胸を打つものがあります。でも、世間的にモノづくりの製造業は不人気業種と化しつつあります。はたして「下町ロケット」に続けと製造業の採用は人気回復するでしょうか?

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