再開したアコーディア株主総会は会社側役員候補が完勝、2日目出席者は5人、3分で終了宣言、ただ平和側は法的措置も辞さず

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そこで、総会の議事は28日14時10分にいったん中断され、集まった株主も解散。証券代行の三菱UFJ信託銀行のスタッフも交えて夜を徹しての集計作業を行った結果、29日午前10時に再開された総会の場で新役員の確定にこぎ着けた。

総会で最終的に決議された取締役と監査役は以下のとおり。

【社内取締役】鎌田隆介、鈴木隆文、新野孝(新任)、服部文雄(同)
【社外取締役】澤田勲、片山典之、大西又裕(新任)、須藤修(同)、田代祐子(同)
【社外監査役】廣渡義紀(新任)、初川浩司(同)

いずれも会社側の役員候補であり、会社提案の第2号議案(取締役候補)と第3号議案(監査役候補)は無事可決された形になる。一方、大株主側の候補者で当落線上にあった日野正晴氏は結局過半数を取れずに落選。株主提案の第4号議案(取締役候補)と第5号議案(監査役候補)からは1人も新役員メンバーに入ることができなかった。

機関投資家や個人投資家も含めた株主の大半が「経営の継続性」を選択したことで、アコーディアの経営は従来路線を踏襲することになりそうだ。

直近の大きなテーマとなるのは、経営破綻したゴルフ場運営の名門、太平洋クラブの支援問題だ。太平洋クラブは1月23日に民事再生手続きを申し立て、アコーディアがスポンサーに名乗りを上げていた。ただ、太平洋クラブに対するアコーディアの入札金額は巷間では270億~280億円前後とも見られており、今回の委任状争奪戦で対立した大株主のオリンピア側も「入札金額が高すぎる不採算投資」と非難して、アコーディア経営陣の“ガバナンス欠如”の一例に掲げていた。

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