お墓の値段を考える--東京都内で平均300万円! 高い買い物だから慎重に

拡大
縮小

やはり王道は、まずは勢いで決めてしまわず、現地で現物を確かめ、できる限り業者と話し合いの場を持つことだ。ドタバタで終わる葬式よりも、墓を買うには時間的にまだ余裕がある。生前購入という選択肢もある。

特に、墓地・霊園業者と石材店とは親密に結び付いており、業者任せになるケースが少なくない。といって自ら選択しようとしても、ごくまれに“右から左へ横流し”するだけの悪質な石材店などもいるから要注意だ。

墓石だけとっても、産地などでかなり価格が違うから、不明朗な点があればどんどん質問すること。ネットを活用し、事前に下調べしておくのもいいだろう。

ちなみにお墓については、相続税がかからない。相続税の例外として、「墓所、霊廟(れいびょう)、祭具ならびにこれらに準ずるもの」に関しては課税されないと、相続税法基本通達で定められている。墓を建てるため用意した資金には課税されるが、すでにある墓地などの「祭祀財産」は税が免除されるから、どうせ買うなら、数百万円を現預金で持っているより、生前のうちに墓を買っておいた方が得である。

週刊東洋経済6月30日号・特集『あなたを襲う相続税』では、第1章「相続・贈与」に続き、第2章で「葬儀・墓」編を掲載。都道府県ごとの墓の相場から、石材店の選び方、無縁墓の実態までをレポートした。ぜひ参照していただきたい。

※写真:東京都内の墓なら平均費用が300万円を上回る

大野 和幸 東洋経済 記者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

おおの かずゆき / Kazuyuki Ohno

ITや金融、自動車、エネルギーなどの業界を担当し、関連記事を執筆。相続や年金、介護など高齢化社会に関するテーマでも、広く編集を手掛ける。

この著者の記事一覧はこちら
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT