日米株価が堅調なのは、最長でもあと2週間だ

「過去の動き」から見えてきた今後のシナリオ

追加緩和が期待される3日のECB理事会。ドラギマジックは起こるのか(写真:ロイター/アフロ)

いよいよ12月に入った。ヘッジファンドはすでに新年度に入ったところもあるようだ。今週はイベント続きで動きづらいが、それでもマーケットでは、さまざまな市場参加者の思惑を反映し、価格が形成されている。米利上げを目前にしながらも、米国株は高値圏を維持し、日経平均株価は2万円をつけるなど堅調さを維持している。しかし、この動きが続くのもあと最大で2週間であろう。

「ドラギマジック」への過度な期待は禁物

市場では、3日のECB理事会での追加緩和期待から、ユーロが売られ株が買われる動きが続いてきた。しかし、ここにきてユーロの下げ基調に歯止めがかかる兆しが見られ始めている。ドラギECB総裁が「やれることはなんでもやる」と発言し、追加緩和の可能性が高いことを示したことで、ユーロは対ドルで一段安となった。その結果、ドルは対主要通貨で上昇基調を強め、ドル指数は8年ぶりの高水準をつけるに至った。

しかし、欧米の景況感はむしろユーロ圏の堅調さが目立つようになっており、ユーロドルの動きも徐々に底打ちからやや反発気味になりつつある。市場では「ドラギマジック」への期待が強いようだが、ECBによる追加緩和が織り込まれたとすれば、ドルの上昇はあまり期待できない。

その場合、ユーロ円では円売りの動きが強まるため、ドル円も下げづらくなろうが、基本的には米利上げを契機にドルの上値が重くなるため、ドル円も結局は下向きにならざるをえないだろう。無論、ドル円の下落は日本の企業業績に大きな影響を与えるため、株価への影響も不可避となる。

市場の変化という意味では、豪ドルが反発しつつある。豪ドルは一時0.70米ドルを割り込む場面もあったが、その後は徐々に下値を切り上げている。その背景が見えないとの声が為替の専門家から聞かれるが、背景はともかく反発しつつあるという事実は変わらない。0.74米ドルを超えると新たな領域に突入することになり、地合いが大きく変わるだろう。

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