居酒屋が野菜を作り始めたワケ--コロワイドの食材加工子会社社長に聞く

居酒屋が野菜を作り始めたワケ--コロワイドの食材加工子会社社長に聞く

居酒屋「甘太郎」「北海道」、レストラン「ステーキ宮」などを展開するコロワイドが、野菜工場の経営に乗り出した。2011年11月に竣工した最新の食材加工ラインを持つ神奈川工場(神奈川県横須賀市)の2階に野菜工場を新設、6月1日から稼働を始めた。食材加工工場と野菜工場を併設させたことで効率的な野菜の生産・加工を可能にした。

コロワイドは今後、大手取引先と連携し500億円をM&A資金に投入する計画だ。神奈川工場の稼働率向上に向け、食品メーカーなどを買収し販路を外に広げていく。そういった点でも、神奈川工場は今後の同社の戦略を担う戦略拠点といえる。居酒屋が野菜工場の経営に乗り出す理由は何か。同社の食材加工子会社であるコロワイドMDの井上真(いのうえ・まこと)社長(コロワイド取締役兼務)に聞いた。

--食材加工工場に野菜工場を併設した理由は?

われわれが買っている食材は一部鮮魚を除けば、肉でも魚でもすべてスペック化されて入荷してくる。肉はカットされ、魚も加工されたものを買っている。ところが唯一、野菜だけは収穫された形のままで入ってくる。

野菜を買うことにはいくつか問題がある。まずはそのままの形で入ってくるため、値段が大きく上下したり、歩留まりの振れ幅が大きい。10キログラムのレタスでは、作柄がよいときは7キログラム使えるが、ダメなときは半分以下のこともある。



■コロワイドMD・井上真社長(コロワイド取締役兼務)

また、野菜は流通コストが高く、コストの半分以上を占める。大きさごとに野菜を分ける「選果」や、1回低温に冷やして野菜の日持ちをよくさせる「予冷」といった作業も必要だ。そうしたいろいろな手間がコストに跳ね返る。レタスの場合、1箱10キログラムが1000円で買えるときもある。そうすると10トン積みトラックにいっぱい積んでも購入価格では50万円分ぐらいでしかない。ところがエビの場合は10トン積みトラックに1000万円分ぐらい積める。野菜は購入価格に対し、相対的に物流コストが非常にかかる。

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