【産業天気図・半導体】DRAM価格が再び2ドル台割り込み07年度後半は「曇り」。08年度前半はビスタ本格化で「晴れ」か

半導体の07年度後半は「曇り」、08年度前半は「晴れ」と予測する。
 07年度後半は、パソコンによく使われる記憶装置のDRAMの流通在庫がだぶつき、一般的なDRAMである512メガバイトのDDR2(ダブル・データ・レート・ツー)の価格が再び2ドル台を割り込む一方、携帯端末に主に使われる記憶装置のNANDフラッシュメモリは品薄感が強く、価格も高水準を維持している。
 DRAM関連では、国内唯一のDRAM専業メーカー、エルピーダメモリ<6665>は減収減益を避けることができなさそう。ただ、同業他社が第1四半期に大幅な営業赤字に陥った中で、エルピーダはしっかりと営業黒字を確保している。コスト競争力が明らかについてきている証拠だろう。
 DRAMメーカーの設備投資先延ばしは、各半導体製造装置メーカーに影響が出てきそうだ。ウエハ切断・研削・研磨装置メーカーのディスコ<6146>、半導体のエッチング装置世界最大手の東京エレクトロン<8035>、測長SEM大手の日立ハイテクノロジーズ<8036>などで業績の先行き不透明感が高まっていると言えよう。検査装置メーカーのアドバンテスト<6857>にも影響が出てくるかも知れない。
 DRAM関連の苦境を後目に笑いが止まらないのは、NANDフラッシュメモリの関連会社だ。特に、NAND製造世界2位、半導体全体でも世界4位の東芝<6502>は、NAND価格の高止まりにより第1四半期のNAND事業が絶好調のほか、部材であるDRAMの価格下落でノートパソコンも息を吹き返してきた。DRAM価格の下落とNAND高騰の現状は、東芝の業績にとってダブルで強い追い風となっている。
 08年度前半には、米マイクロソフト社の新OS(基本ソフト)「ウィンドウズ・ビスタ」が発売から1年経過することになる。製品的にもこなれて、法人需要がようやく盛り上がりそう。DRAM投機筋の動きには警戒が必要なのはいつものことだが、2ギガバイト以上のDRAMを搭載したパソコンがビスタの最適な動作環境とされているので、08年度前半にはDRAMにも品薄感が出てきて、価格面でも本格回復を遂げるかも知れない。
【山田 雄一郎記者】

(株)東洋経済新報社 四季報オンライン編集部

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