航空業界、テロで稼ぎ時の年末年始に不安

日本航空の株価は下落、出国人数の減少続く

訪日需要で業績は順調だったが、今後については予断を許さない(撮影:尾形文繁)

日本の株式市場はパリで13日に起きた同時多発テロを冷静に受け止めた。

事件後の初営業日である16日の日経平均株価は、13日終値比1%下落にとどまり、翌17日には200円超の反転上昇で事件前の水準に戻った。

その理由について、「フランスはもはや経済大国とはいえず、日本経済に与える影響も小さい。これがドイツであれば、株式市場はより大きく反応しただろう」(市場関係者)という見方が大勢だ。

個別企業を見ても、日産自動車の親会社・仏自動車大手のルノーは16日から通常出社。日産からフランスへの出張も18日に再開し、業務に大きな支障は出ていない。

渡仏者の減少は必至

もっとも、航空会社や旅行業者などは、打撃を受けそうだ。日本政府観光局によると、2014年にフランスを訪れた日本人の数は約48万人。米国の357万人(ハワイ含む)や中国の271万人よりは少ないものの、欧州域内ではドイツの71万人に次ぐ規模となっている。

燃油安の恩恵を享受し、株価も堅調だった日本航空(JAL)は、16日に3%の下落に見舞われた。同社は羽田と成田の両空港からパリへの直行便を1日1便ずつ運航。両便合わせて約400席あるうち、15日はその4分の1に当たる、約100人のキャンセルが発生した。

JALの欧州線の旅客収入は国際線全体の16.5%を占める(2015年4〜9月期実績)。羽田からはロンドン、パリ、成田からはフランクフルト、ヘルシンキ、パリ、モスクワへの直行便を運航。ほかの欧州線には特に影響は出ていないが、パリ線は六つの欧州線のうち二つを占め、影響は小さくなさそうだ。

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