大飯原発再稼働に必死の関西電力、原発頼みの“倹約”経営は限界

大飯原発再稼働に必死の関西電力、原発頼みの“倹約”経営は限界

関西電力・大飯原子力発電所3、4号機の再稼働問題が政府の最終決定に向けて大詰めを迎えている。5月30日、関西2府5県などで構成する関西広域連合は「限定的」など条件付きで、従来の姿勢から一転して再稼働を事実上容認する声明を発表した。

これまで原発再稼働に反対の意を示していた橋下徹大阪市長ら各首長の態度“豹変”の背景には、関西での深刻な電力不足懸念がある。

政府や関電の試算では、2010年並みの猛暑を想定した場合、8月の関電管内は14・9%の供給不足に陥る。関電は5月19日、管内利用者に10年比で15%以上の節電を要請し、計画停電への備えを進めることも示していた。

関電管内の節電要請は昨年夏、冬に続く三度目だが、今夏は従来よりハードルが高い。5月28日の会見で八木誠社長は「昨年以上の取り組みは厳しいという声をたくさんいただいている」と明かした。実際に、大阪商工会議所が5月下旬、主要会員企業に実施した緊急調査でも、15%以上節電が可能と回答した企業はわずか28・8%にとどまった。

“高効率”経営が裏目に

ただ、再稼働で電力不足問題が収束に向かうかは微妙だ。確かに大飯3、4号機がフル稼働すれば8月の供給力はちょうど需要想定に合致するまで積み上がる。2基236万キロワットの出力に加えて、揚水発電の供給力も210万キロワット上乗せとなるからだ。だが大飯原発を2基ともフル稼働させるには約6週間かかる。稼働開始時期によっては、7月のピーク需要に間に合わない可能性もある。

原発が停止しているのはどの電力会社も同じだが、関電が突出して厳しい状況にあるのは同社特有の事情がある。一つは電源構成比における原子力の高さだ。10年度実績では自社発電の電力量のうち原子力が51%にも達する。加えて、受発電電力量における自社発電の比率も80%と低水準。関電はほかの電力会社との融通では購入電力料が販売料を上回る「輸入会社」なのである。

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