レアアース王国・中国の「毒」

官民が結託し不正が横行

 

 

「レアアースはヘロイン並みの利益をもたらすがヘロインほどのリスクはない。やれば必ず儲かる。やらないだけ損だ」。中国でいまレアアースをめぐり、官と民、そして裏社会も加わった一大狂騒曲が繰り広げられている。発言はある業界関係者のものだ。

中央政府の方針によって、レアアース企業の統合と採掘についての規制強化が進んだが、必ずしも効果を上げていない。レアアースの「毒」は簡単には消えないようだ。

昨年後半以降、中国南部の江西省カン州市でも、違法な採掘・生産、闇市場での取引、密輸などへの監視が強化された。正規業者は操業をやめたが、違法な採掘を続けるブラック業者がなくなったわけではない。違法業者は周辺住民に通報されないよう口止め料を払っている。

市政府は、採掘量や精錬企業に割り当てる生産量も一気に絞った。市の共産党委員会書記は各県(市の下に県がある)の書記に対し、「採掘業者の統合を進めないとクビ」と厳命した。市内の採掘場は10分の1になり、88件あった採掘の許可証は1社に一本化された。国からの割り当てを超えて採掘すればペナルティが科され、翌年その分は減らされる。

だが実際は、割り当てを超えて採掘され、違法な市場で売られることが多い。生産管理が十分ではないのには、鉱脈が浅い所にあり採掘が容易なことも関係する。こうした不正が起きるのは、村の主任レベルから町長、果ては鉱産物資源管理局の一部の職員までが、背後で結託しているとみられるからだ。

 

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