市場を支える「信頼」を考えよう--野口悠紀雄×ちきりん白熱対論「数の突破力を教えよう」番外編・その2

データを駆使して鋭い議論を提起し続ける経済学者・野口悠紀雄氏。数字を手掛かりに、常識を鮮やかに覆すカリスマブロガー、ちきりんさん。初対面ながら対談は白熱し、2時間近くに及んだ。『週刊東洋経済』6月9日号特集「数字脳を鍛える」では載せきれなかった部分を「番外編」として再構成。そのパート2。雑誌と合わせて読めば、数に強くなること間違いなし! 

* * *

■市場原理はこんなにパワフルだ!

ちきりん 先生の仮説から数字への結びつけ方を見て、いつも「スゴイ!」と感動しています。この矛盾にはなにか理由があるはずだという疑問があって、その理由はきっとこうに違いないっていう仮説を立てる。最初にユニークな仮説が立てられているので、証明できたときには非常に面白いものになりますよね。

野口 そういうことを考えない人が多すぎるのではないですか。私の議論はとてもシンプルで、需要と供給の法則に基づいている。経済学をちゃんと学んだかどうかは、需要と供給の法則を理解し、それを使えるかどうかで決まります。需要と供給の法則は非常にラフな法則だからラフな議論しかできないのですが、それでも重要です。

ちきりん 私も需要曲線と供給曲線のグラフが大好きで、美しいとさえ思うぐらい。需要と供給が一致する均衡点で物事が決まるという法則は、民主主義にも通じる。ある意味、市場そのもので、すごくきれいなグラフですよね。

野口 イギリスの経済学者マーシャルが発明したものですが、ポイントは、需要と供給とを分けて考えたこと。これが普通の人の頭の中で混同されている。需要が動いて価格が変動したのか。供給が動いて価格が変動したのか。そこを把握しないと間違った議論になってしまう。


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