大塚HD、特許切れでも連続上方修正のなぜ 主力製品「エビリファイ」がまだ売れている

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本当の正念場は2016年に

ポスト・エビリファイをどうするのか。大塚HDの業績は2016年に正念場を迎える

今期は買収にかかわる、のれんや無形固定資産の償却、アバニア社の赤字などが、営業利益を300億円強も押し下げている。今後も、償却が毎期100億円以上発生する見通しだ。

大塚HDは2014年度から2018年度までの5カ年の中期経営計画で、エビリファイの特許切れによって、2016年12月期を、業績の底になると想定していた。

最近発売した、エビリファイの関連製品、持続性注射剤「エビリファイメンテナ」、エビリファイの後継薬に当たる「ブレクスピプラゾール(製品名レキサルティ)」などの新製品も、本格的に収益貢献するのはしばらく先になる。

ポスト・エビリファイをどうするのか――。数年前から指摘され続けていた問題なだけに、打開は容易ではない。大塚HDにとって、今は堪え忍ぶ時期といえそうだ。

長谷川 愛 東洋経済 記者
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