クオールは調剤薬局にローソンFCを併設した店舗を今期末50店に拡大、同業他社との差別化加速

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 今回、クオールは来14年3月期に売上高を1000億円まで増やすとの中期経営計画も発表。M&Aを含めた経営規模の拡大を図っていくとしているが、そのうち200億円分は、ローソン併設店100店(14年3月期末時点)が占めるというシナリオを描いている。

なお、中村社長は、このほど調剤薬局チェーンの業界団体である日本保険薬局協会の会長に選出され、懸案である医薬品流通問題などに取り組む。健康保険制度の維持存続が厳しくなっている財政状況の中で、調剤報酬が年々増加している上場調剤チェーン各社に対しては、「儲けすぎ」との厳しい視線も浴びせられている。

中村社長はこうした視線を意識し、「社会貢献など社会的な存在価値を高め、訴えていかないと批判は回避できない」との見解を述べた。先行き厳しい公的医療保険制度の傘の下で、相応のバッシングも覚悟せざるをえないという、「成長のジレンマ」に直面しているようだ。

◆クオールの業績予想、会社概要はこちら

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(古庄 英一 =東洋経済オンライン)

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