中高年のキャリアチェンジは「負け組」なのか 「過去の成功体験」を忘れる必要はない!

✎ 1〜 ✎ 19 ✎ 20 ✎ 21 ✎ 最新
拡大
縮小
中高年になって急なキャリアチェンジを強いられても、自暴自棄になってはいけません(写真:wavebreakmedia / PIXTA)

できるだけ楽をしたい。できれば働きたくない。なぜなら、今の仕事は自分には向いていないから……。そんな思いを引きずりながら毎日出社する人たちは、学生から社会人になり切れない若者だけにとどまらず、今や幅広い世代に広がっています。

「自分に合わない仕事で会社に尽くすなんてイヤ、自分の時間を大切にしたい」という思考は、一見、理にかなっているような気もします。ただ実際は、活躍の機会や自分の居場所を見出せないことに投げやりになっているときの、典型的な思考だったりもします。

周囲を恨んでも、状況は変えられない

これらは最近、若い世代よりむしろ40代以降の中高年世代に多く見られる現象になってきました。

バブル時代に大量雇用されたこの年代は、限られた管理職ポストに就けず、宙に浮いてしまうことも少なくありません。その結果、今までまったく経験のない部署や業務に転属になることもあり、それを機にうつ症状を起こしてしまうケースも散見されます。

またこういう場合には、「今までの自分の努力を評価されなかった」という理不尽な思いでいっぱいになり、強い無力感に陥ったり、他罰的な考え方に走ってしまったりする傾向もみられます。

しかし、どんなに会社や周囲を恨んでも、現実が変わることはありません。その状況に、いかに順応していくか。これこそが、その後の会社人生を快適に過ごしていけるかの「分かれ道」になるのです。

次ページ「思い込み」が自分の限界を作っている
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT