「感情的な配偶者」はあなたの寿命を縮める 予想のつかない関係は刺激的というより危険

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健康に対する効果が夫婦関係の質に左右されるという結論は、他の研究でも論証されてきた。たとえば、ユタ大学の研究によると、冷たい夫婦げんかや命令的な口調のけんかは、喫煙や高コレステロールと同程度に、心臓の不具合につながる可能性があるという。

幸せな夫婦は手を握り合うと心が安らぐ

また、オハイオ州立大学の研究では、敵対的に口論をする夫婦は、敵意なく争いを解決する夫婦と比べて、傷の治りが遅いとされた。さらに、バージニア大学の研究によると、幸せな夫婦が手を握り合うと、鎮痛剤と同様の鎮静効果が脳で見られたという。しかし、幸せでない夫婦が手を握り合っても、この効果は見られなかった。

ニューヨーク州のストーニー・ブルック大学人間関係研究所のアーサー・アロンは、どんな結婚生活でもよい状況と悪い状況が生じるものだと言う。しかし、両面的な夫婦関係の「予測のつかなさ」が健康に影響を及ぼす可能性があることを、ブリガム・ヤング大学の研究結果は示唆していると言う。なお、アロンは同大学の研究には参加していない。

アロンは言う。「時には優しく、時には冷たくされるのは、常にまあまあ優しいのとはわけが違う。問題は予測のつかなさだ。もし、誰かがいつも優しくしてくれるとわかっていたら、人はそれに慣れる。だが、時によって違っていたら、それに対応するのは大変だ」。

バージニア大学で、夫婦が手を握り合う研究を行ったジェームズ・A・コーン教授は、両面的な夫婦も研究結果を見て慌ててはいけないと言う。しかし、問題が解決できなくなる前に、関係を改善しカウンセリングを受けることを検討すべきだと話す。

「私は夫婦の関係を株式市場のようなものだと考える」と、コーン教授は言う。「短期間で見れば、上げ相場の時も下げ相場の時もある。でも長期的にみれば、ほぼ常に投資は利益を生み出す」。

(執筆:Tara Parker-Pope記者、翻訳:東方雅美)

© 2015 New York Times News Service

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