好調トヨタ、「慎重見通し」に透ける不安材料

タカタのエアバッグ問題にはどう対応する?

東京モーターショーでの豊田章男社長。プレゼン後に記者団に、「最大(Biggest)になるより、最高(Greatest)と言って頂ける方が将来性がある」と語った(撮影:鈴木紳平)

「先進国市場は非常に堅調に推移している。北米は言わずもがな。一方、新興国市場は、中国の減速や原油安などのさまざまな問題の中で弱含んでいる。慎重に後半期の見通しを立てている」

トヨタ自動車の大竹哲也常務役員は、足元の事業環境をこう説明した。

トヨタは11月5日、2015年9月中間決算(4~9月)を発表した。売上高は8.9%増の14兆0914億円となり、リーマンショック前の2007年9月中間期を約1兆円上回った。

中間期では3期連続の最高益

営業利益は17.1%増の1兆5834億円、純益は11.6%増の1兆2581億円と、いずれも二ケタ増益を記録。中間期の純益として3期連続の最高益となった。

もっとも、販売状況を見ると手放しでは喜べない。国内は子会社のダイハツ工業の軽自動車が大きく台数を落とし、東南アジアでは主力のタイやインドネシアが約2割減となった。中南米や中近東も落ち込んでいる。北米や中国(持ち分法適用)は好調だったが、グループ総販売台数は5.3万台減の497.9万台にとどまった。

販売が苦戦する中でも増益となった最大要因は円安効果だ。特に米ドルが19円円安となったことなどで3050億円もの増益要因になった。得意の原価改善で1400億円をひねりだし、販売台数の減少や新興国での労務費増、研究開発費増などを吸収した。

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