「女子力」は、アジア全域で巨大市場を生む 9カ国の亜女子に聞いた、恋愛・交友最新事情

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「お洒落の話、美容の話、恋の話。やはり、男性をはずした女子だけの世界のほうがよりリラックスできて、思う存分盛り上がり楽しめます」(上海・ジンクンさん)。

「彼への不満の話や悪口などは、女子会じゃないとできません」(ヤンゴン・タッタさん)。ちなみに、ミャンマーでは、女子会のことを「アミョータミーミャートェソプェ」というらしい。

女子会への憧れを語る亜女子も。「フィリピンでは、女子だけを意識した会という形では集まりません。基本男子がいても気兼ねなく過ごせるので。でも、女子会ってすごく楽しそう。女の子にしかできないこととか、かわいいものに囲まれてとか、フィリピンでもそういうものが広まってくれたらいいなと思います」(マニラ・ネリサさん)

「女子会ビジネス」はまだ発展途上?

オープンな亜女子たちは日本以上に女子であることを楽しんでいる印象だが、各国とも一部のバーやレストランでのちょっとしたサービスを除いて、「女子会プラン」や「女子限定」をウリにしているものはないよう。

「わざわざ女性にフォーカスする、そういう発想があまりないかな。そういうものがあればぜひ利用したいけど」(上海・夢さん)。ここには大きなビジネスチャンスがあるかもしれない。

仕事も恋も積極的で情熱的な彼女たち、日本とは違った意味で「女子力」を内外から磨き、さらに「女子」であることを謳歌していきそうである。今後も亜女子から目が離せない。

山本 貴代 女の欲望ラボ代表 女性生活アナリスト

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やまもと たかよ / Takayo Yamamoto

女の欲望ラボ代表、女性生活アナリスト。静岡県出身。聖心女子大学卒業後、1988年博報堂入社。コピーライターを経て、博報堂生活総合研究所上席研究員。2009年より「女の欲望ラボ」代表。主に10代から70代までの女性をネットワークし(一部男性もあり)、eメールにより本音を収集。専門は、女性の意識行動研究。2014年春より、博報堂と恊働で亜女子(アジア女子)研究のプロジェクト「博報堂亜女子会議」を立ち上げ、現在7カ国のアジア女性と日々メール文通をしている。著書に『女子と出産』(日本経済新聞出版社)、『晩嬢という 生き方』(プレジデント社)、『ノンパラ』(マガジンハウス)、『探犬しわパグ』(NHK出版)。共著に『黒リッチってなんですか?』(集英社)『団塊 サードウェーブ』(弘文堂)など多数。

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