実践なき「アイデア合戦」が地方創生を潰す

お気楽アイデアマンが現場を消耗させる

最近では、困ったことにアイデア出し自体を予算型イベントとして開催する事例も出てきています。地域の人たちのリソースが、実践なきアイデア出しに消耗されているのです。何より「アイデアを出し合いましょう」ということを言うお気楽アイデアマンに限って、実は、その人自身は大したアイデアを持っていないという笑えない話があります。

自主的に取り組まず予算を食い潰す

当然、アイデアがない人が集める人たちの多くもまたアイデアもありません。何より集まる人たちは、自ら実践していない人が多く、出されるアイデアはどこかで見聞きしたような事例のパクリばかりになってしまいます。しかし、それでも内輪では盛り上がってしまいます。

更に困るのは、内輪で盛り上がった「思いつきのパクリアイデア」を自分たちでやるのではなく、役所にいって予算をもらうネタにしていってしまいます。この連載でも何度も指摘しているように、予算依存の取り組みは成果は生まれず、継続もしないまま終わっていきます。さらに、人の金でやった取り組みだけに、失敗しても反省もまともに行われません。

「この地域には早かった」「タイミングが悪かった」「他の人に邪魔をされた」といった言い訳だけが繰り返されます。実際にはそもそも大したアイデアでもないものを厳しく叩きもせず、そもそも予算に依存するという「実践力」の不足が失敗の本質であるわけですが、そこに目がまったく向きません。

お気楽アイデアマンたちは、そもそもアイデアを評価する段階でもまったく筋違いの視点を持っています。

(1)「新規性」という目新しさばかりを追い求める

地域のアイデアではすぐに「新しい」ということばかりを評価します。しかし、重要なのは、新しいか、古いか、ではありません。地域における課題をそもそも解決するものであるのか、もしくは地域の将来成長に寄与する内容であるのか、という話なのです。

別に新しくなくても、行わなくてはならない地味な事業と向き合うことのほうが大切です。当たり前のことをしっかりしていくことをおろそかにして、目新しいことばかりを追い求めても無意味です。

(2)「〜らしいアイデア」という勝手なイメージを強要する

学生などに「若者らしいアイデア」とか、女性には「女らしいアイデア」とかを求めます。しかし本当に地域に必要な提案は、その提案者の属性に沿った「◯◯らしさ」とかは必要ありません。地域に必要であれば、その提案者の年齢や性別などの属性などは関係なく評価する姿勢がなくてはならないわけです。

◯◯らしさ、といった、考える人の属性をネタにした奇抜なアイデアを評価することも、ある意味でアイデアを集める側の都合のよいストーリーとも言えます。

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